「クラウン クロスオーバーは人気ないって本当?」——そんな疑問を抱えて検索された方も多いのではないでしょうか。発売当初は注目を集めたものの、今では「受注停止」「中古価格の下落」といったネガティブな情報が目立ち、購入を迷う声が増えています。
この記事では、クラウンクロスオーバーの販売状況や評判、なぜ“不人気”と言われているのかをデータとユーザーの声から徹底的に検証。さらに、失敗しないグレード・色・オプションの選び方や維持費のリアルな実態まで詳しく解説します。
読むことで、このクルマが本当に「買いなのか」を自分で判断できるようになります。
クラウンクロスオーバーは本当に人気がないのか?全体像を把握しよう
※この画像はAIによって生成されたものです
クラウンクロスオーバーは、2022年に登場したトヨタの新世代フラッグシップモデルです。従来のセダン型クラウンのイメージを大きく覆し、SUVテイストを取り入れたクロスオーバーとして大胆に進化したことで、登場当初は大きな注目を集めました。しかし、2025年現在では「人気がない」「受注停止状態が続いている」などといった声が多く見られるようになっています。
その一方で、「クラウン」ブランドの力や高級感のあるデザインに魅力を感じるユーザーも多く、ハイブリッドモデルを中心に一定の需要が存在するのも事実です。では、なぜこのように評価が分かれてしまっているのでしょうか?ここでは、クラウンクロスオーバーが「なぜ人気がないと言われてしまうのか」、その背景にある事実を販売実績やユーザー評価をもとに読み解いていきます。
そもそも「クラウンクロスオーバー」とはどんな車か?
クラウンクロスオーバーは、トヨタの高級セダン「クラウン」シリーズに属しながらも、SUVの要素を取り入れた“セダンとSUVの中間”というユニークなポジションにあるモデルです。2022年7月に登場し、ボディタイプは流麗なクーペフォルムと高めの車高が特徴の4ドアクロスオーバー。全長4,930mm・全幅1,840mm・全高1,540mmというサイズ感で、従来のクラウンよりも一回り大きく、存在感のある外観が目を引きます。
搭載されているパワートレインは、2.5Lハイブリッドと2.4Lターボハイブリッド(デュアルブーストハイブリッド)の2種類。特に静粛性と燃費性能を両立させた2.5Lハイブリッドモデルが全体の83%を占める人気となっています。一方で、RSアドバンスドなどの上位グレードは、高額ながら装備が充実しており、高級志向の層に支持されてきました。
デザインについては、フロントの立体的なグリルやスポーティなルーフラインが特徴的ですが、「伝統的クラウンらしくない」「リアの視界が悪い」といった声も目立ちます。とくにクラウンにセダンらしさを求めていた既存ファンからの評価は賛否が分かれやすく、これが販売に影響を与えている要素のひとつです。
発売当初の注目度と期待された市場ポジション
クラウンクロスオーバーは、トヨタがクラウンブランドの再定義を図る“4つのクラウン構想”の第一弾モデルとして発表され、大きな話題を呼びました。これまで「役員車」や「年配層向け」の印象が強かったクラウンを、よりグローバルに、そして若年層やファミリー層にも訴求する存在へと変革する戦略が背景にありました。
発売当初の販売目標は月間3,200台と設定されており、2023年度の実績では月平均3,784台と一時的にはその目標を上回る売れ行きを記録しています。このことからも、デビュー当初の期待値は非常に高く、実際に「新しいクラウン」としての市場の受け入れも悪くはありませんでした。
しかしながら、2024年度に入ると状況は一変します。月平均販売台数は2,814台へと減少し、計画比では達成率が67%に留まりました。特に2024年12月には1,892台という最低記録を更新し、注目度が急速に下がっていることが明らかになります。
このように、クラウンクロスオーバーは革新的な試みでスタートしたものの、期待されたほどの継続的な支持を得るには至っていません。背景には、従来のクラウンファンからの評価低下や、競合車種との価格・装備バランスの問題など、複合的な要因が影響していると考えられます。
受注状況に見る4つの販売不振要因
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クラウンクロスオーバーが「人気がない」と言われる理由のひとつに、現在の受注状況があります。2025年2月時点では全国のディーラーの約80%で新規受注が停止されており、その背景には単なる需要低迷だけでなく、供給側の問題や価格戦略の失敗といった複雑な事情が絡んでいます。ここでは、販売不振の要因を4つの視点から詳しく分析していきます。
受注停止の理由:部品供給と価格設定のミスマッチ
受注停止が続いている大きな理由として、まず「生産体制の最適化」とされる供給側の問題が挙げられます。特に2.4Lターボモデルでは、生産コストの増加が影響し、採算が取りづらくなっている状況にあります。加えて、半導体不足が一時的に解消された後も、細かい部品の調達遅延が継続し、納期遅延が常態化していました。
その影響で、RSアドバンスドなどの人気グレードでは納車までの期間が最大6ヶ月以上かかることもあり、購入希望者が離れていく原因にもなっています。一方で、トヨタは公式には「需要動向を見据えた生産体制の見直し」と説明していますが、実際には需給バランスの読み違いが根底にあると言えるでしょう。
また、価格設定も見直しの余地があります。たとえばGアドバンスド(598万円)とレクサスNX350h(612万円)の価格差がわずか10数万円程度と、クラウンが価格面での優位性を持ちにくい構造となっています。これにより、「それならレクサスを選ぶ」という顧客の流出が発生しているのです。
販売目標に届かない実績とその推移
クラウンクロスオーバーの販売実績を見てみると、数字がはっきりと「人気の低下」を物語っています。2024年度の年間販売目標は月平均4,200台に設定されていたにもかかわらず、実際の販売台数は月平均2,814台にとどまり、達成率はわずか67%です。これは目標値から大幅に乖離しており、現場でも“売れない”という印象が強くなっている状況です。
さらに深刻なのは2024年12月の販売実績で、月間1,892台という過去最低水準を記録しました。これは供給の問題だけでなく、消費者の関心が薄れていることも示しています。実際、SNSやレビューサイトを見ても、「思ったより車内が狭い」「価格が高すぎる」といった声が多く寄せられており、購買意欲の減退が数字として反映されているのです。
ただし、明るい材料もあります。ハイブリッドモデルの販売比率は83%と高く、燃費性能や静粛性を評価する層からの支持は依然として根強いです。そのため、「完全に不人気」と言い切るには早計かもしれませんが、トヨタが期待したほどの支持を継続して得られていないのは間違いありません。
競合モデルとの性能・価格比較
クラウンクロスオーバーの人気が伸び悩んでいる背景には、同価格帯で競合する他車種との比較で“割高感”があることも無視できません。とくにライバルとして挙げられるのは、同じくトヨタブランドであるレクサスNX、そして輸入車で人気のBMW X3やアウディQ5です。
まず注目すべきは価格の近さです。クラウンクロスオーバーの中核グレード「Gアドバンスド」は598万円。一方で、レクサスNX350hの価格は612万円と、わずか14万円差しかありません。さらにBMW X3 xDrive20iが629万円、アウディQ5 40 TDIが641万円となっており、輸入プレミアムSUVとも本格的に競合している価格帯に位置しています。
性能面でもクラウンに明確な優位性があるとは言い切れません。たとえばレクサスNXは、内外装の質感やブランド力、そしてパワフルかつ滑らかな走行性能で高い評価を受けています。BMW X3に至ってはドライビングの楽しさという点で圧倒的な差があり、走行性能重視の層には大きな魅力です。
その一方で、クラウンクロスオーバーは高級感や静粛性に優れる2.5Lハイブリッドモデルが主力となっており、燃費性能ではライバルに引けを取りません。しかし「クラウンらしさ」に期待していた層にとっては、SUV寄りのデザインや運転感覚が違和感となることもあります。しかもこの価格帯であれば、よりプレミアム性を感じさせるレクサスや輸入車に目移りしてしまうのも自然な流れかもしれません。
価格と性能のバランスという点で、クラウンクロスオーバーは“中途半端”と見られてしまうリスクを抱えており、それが販売低迷の一因となっている可能性が高いです。
予約待ち期間の短縮とその裏にある需要低下
クラウンクロスオーバーの販売状況を見る上で、もう一つ注目すべきなのが「予約待ち期間の変化」です。2023年7月の時点では、納車までの待ち時間が5〜7ヶ月と長期化しており、当時は一定の需要があったことがうかがえます。しかし、2024年に入ると3〜5ヶ月に短縮され、さらに2025年2月現在ではわずか2〜3ヶ月と、明らかに待ち時間が短くなっています。
一見すると納期が早くなったのは良いことのように思えますが、実はその背景には需要の減少があります。生産体制の見直しによる調整もありますが、それ以上に「待つ人が減った」ことの影響が大きいのです。
とくに人気グレードである「Gアドバンスドレザーパッケージ」などは、以前は納期が半年以上かかることもあったにもかかわらず、現在ではスムーズに手に入る状況にあります。これは裏を返せば、「欲しい人が少なくなっている」という事実の表れとも言えるでしょう。
加えて、2024年後半からはRSアドバンスドモデルの納車遅れが顕著になり、そのタイミングでキャンセルが増加したことも影響しています。こうした納期短縮の背景には、価格と装備のバランスに不満を抱くユーザーや、「待つほどの価値を感じない」という声が徐々に広がったことが大きく関係しているのです。
結果として、現在の短納期は供給改善によるものではなく、需要が下がったことによる副産物とも言える状況です。
なぜ評判が悪い?購入者が指摘する3つの不満点
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クラウンクロスオーバーに対するユーザーからの不満は、販売不振と密接に関係しています。購入後に「思っていたのと違った」と感じるポイントは大きく3つ。デザイン面、実用性、そして価格設定です。どれも新しいクラウンにとっては大きな課題であり、これらが積み重なることで“不人気”という印象が広がっているのです。
デザインへの評価:伝統クラウン層とのギャップ
クラウンクロスオーバーのデザインは、「伝統的クラウン」のイメージを刷新するものでした。低く構えたフォルムや大きなフロントグリル、クーペライクなルーフラインなど、従来のセダンとは一線を画す見た目に生まれ変わったことで、若い層をターゲットにした意図が読み取れます。
しかしながら、この大胆な変化が必ずしも歓迎されたわけではありません。特に長年クラウンを愛用してきた年配層や企業ユーザーからは、「クラウンらしさがない」「セダンとしての品格が薄れた」といった否定的な意見が多く見られます。
具体的には、リアクォーターウィンドウが小さく視界が悪い、フロントグリルが過度に立体的で落ち着きに欠ける、ホイールアーチとのバランスが悪い、など細部に対する指摘も多く、実際に62%のユーザーが「後席の視界の悪さ」に不満を持っているとのデータもあります。
とくに「ナイトメアブラック」のような濃色ボディは評価が分かれやすく、デザインの好き嫌いがはっきり出る車種であることが、購入時のハードルを上げている一因と考えられます。
実用性の欠如:狭い車内と積載力不足
外観のスタイリッシュさを重視したクラウンクロスオーバーですが、その代償として“実用性”が犠牲になっているという声も少なくありません。たとえば、荷室容量は498Lとこのクラスとしては最小レベル。また、後席のヘッドクリアランスも935mmと低く、身長の高い人には窮屈に感じられる空間になっています。
さらに、ドアの開口部が狭く、チャイルドシートの取り付けに苦労するケースも多いようです。実際、家族での利用を前提にして購入したものの「思っていたより不便だった」という意見が83%のユーザーから寄せられており、ファミリー層にとってはマイナス要素が多いことが明らかになっています。
また、バックミラーからの後方視界が悪い点も見逃せません。これはルーフラインの設計上仕方のない部分ではありますが、セーフティ性能が重視される昨今では、視界確保の不備が大きな減点ポイントとなるのです。
クラウンという名前が持つ“安心して使える高級車”というイメージとは裏腹に、実用性の面で細かな不満が多く、それが日常使用での満足度を下げているのは確かです。
価格の高さと他車とのコスパ比較
クラウンクロスオーバーの評価が分かれる最大の要因のひとつが、その価格設定です。見た目や走行性能には一定の魅力があるものの、「価格に見合った価値があるか?」という点では疑問の声が少なくありません。
代表的なグレードである「Gアドバンスド」は税込598万円という価格帯に設定されています。これは、同じトヨタブランドの高級SUV「レクサスNX350h」の612万円とほぼ同水準。さらに輸入車のBMW X3 xDrive20iは629万円、アウディQ5 40 TDIは641万円と、わずかな差で購入の選択肢に入ってきます。
しかし、コストパフォーマンスという観点で見ると、クラウンクロスオーバーはやや分が悪い印象です。レクサスは内外装の仕上がりやブランド価値、アフターサポートにおいて高い評価を得ており、たった10万円ほどの差で「レクサスが選べるならそちらを」という判断をするユーザーも少なくありません。
加えて、輸入車のX3やQ5は高い走行性能や洗練された内装、ブランドイメージを武器に持っており、価格差が数十万円以内であれば検討に値する魅力を持っています。その点、クラウンクロスオーバーは「クラウン」というネームバリューが通用するのは国内市場に限定されており、価格面での説得力がやや乏しいのです。
もちろん、静粛性や燃費性能に優れた2.5Lハイブリッドは高評価を受けているポイントですが、それだけで600万円近い価格に納得するには物足りないと感じるユーザーが多いのも現実です。特に、「クラウン=高コスパセダン」という従来のイメージを持っている層にとって、価格に対する満足感の低下が「人気がない」と感じさせる一因になっているようです。
中古市場に表れる5つの不人気傾向
※この画像はAIによって生成されたものです
新車の販売が伸び悩む一方で、中古市場でもクラウンクロスオーバーの動きには明確な「不人気の兆候」が現れています。ここでは実際の取引価格や流通傾向をもとに、中古車市場で見られる5つのネガティブな傾向を詳しく解説していきます。
新車価格からの下落幅:1年で28%減の現実
クラウンクロスオーバーは、登場からわずか1年程度で平均28%の価格下落が発生しています。たとえば、新車価格600万円で購入した場合、1年後には平均432万円まで価値が下がる計算です。これは同クラスの国産車や輸入SUVと比較しても大きな下落率であり、特にリセールバリューを重視するユーザーにとっては大きなマイナスポイントです。
さらに2年落ちでは345万円(42.5%減)、3年落ちでは258万円(57%減)まで落ち込むというデータもあり、資産価値の維持という点では非常に厳しい現状があります。特に走行距離1万km以下の“ほぼ新車”に近い個体であってもこの傾向は変わらず、「買ってすぐ売ると大損する車」といった評価が広がる要因になっています。
中古市場で人気のグレードとその転売傾向
中古車市場では、装備が充実している上位グレードに人気が集中しています。中でも「RSアドバンスド」や「Gレザーパッケージ」は、高額ながらリセールを見込んで購入されたケースも多く、一定の流通量があります。
RSアドバンスドは転売率23%、Gレザーパッケージが35%、そしてGアドバンスドになると42%と、下位グレードほど転売目的での購入比率が高くなっている傾向があります。特に21インチホイール装備車は中古市場で約10%高値で取引される一方で、電動サンルーフ付きモデルは不人気で値崩れしやすい傾向も。
このように、グレードやオプションによって中古車市場での価値に明確な差が出ているため、新車購入時の選択が将来の資産価値を大きく左右するという現実があります。
中古で選ばれる色と避けられる色の傾向
クラウンクロスオーバーの中古市場では、ボディカラーによっても人気に大きな差が出ています。流通している車両の約85%がダークトーン系で占められており、特に「ナイトメアブラック」が全体の38%、「プレミアムダークブルー」が27%、「メタルストリーム」が19%と、黒系・濃色が圧倒的な人気です。
一方で、「ホワイトパール」は12%と意外にも低調で、特に傷が目立ちやすいという理由から敬遠される傾向があります。また、赤系や特殊カラーは色あせや好みの分かれるデザインのためか、リセール時に大きく価格が下がることが多く見られます。
なお、3層塗装を採用したカラーは市場で2割程度高値で取引されるケースもあり、「見た目重視でカラーを選んだが、中古価値が上がった」という成功事例も存在します。ただし、全体としては「万人受けしやすいダークトーン」が有利であることは間違いなく、色選びひとつで数十万円の差が出ることも珍しくありません。
このように、中古車市場ではグレードやカラーの選択が非常にシビアに評価されており、それが「人気がない」「買いづらい」と感じさせる要素になっているのです。
売却タイミングと20代に多い早期手放し傾向
クラウンクロスオーバーの中古市場における動向を深掘りしていくと、ある特徴的な傾向が見えてきます。それが「早期売却の多さ」、特に20代の若いオーナー層による“買ってすぐ手放す”現象です。競合記事によると、購入から1年以内に手放されたクラウンクロスオーバーは全体の43%を占めており、その中でも20代のオーナーによる早期売却率はなんと58%に達しています。
なぜここまで短期間で手放されてしまうのでしょうか。その主な理由としては、「乗り心地が期待と違った」(37%)、「維持費が想像以上に高かった」(29%)、「デザインが好みに合わなかった」(18%)などが挙げられます。中でも維持費の高さは、20代にとってはかなりの負担となっているようです。
さらにクラウンクロスオーバーは、大径21インチタイヤや大型ブレーキパッドの交換費用が高額で、年間保険料や税金も含めると年間維持費は想定より15〜20%ほど高くなるケースが多く見られます。これらの経済的な負担が、若年層の「買ったけど続けて乗れない」という判断につながっていると考えられます。
また、購入前の期待値が高すぎたことも一因です。「クラウン=高級で快適」というブランドイメージを持って購入したものの、実際には後席の狭さや視界の悪さ、SUV的な乗り心地の硬さなど、細かな部分でギャップを感じる人が多く、「想像していたクラウンとは違った」と感じてしまうのです。
このように、特に20代の若年層においては、車としての魅力やブランド力よりも、“実用性と経済性のミスマッチ”が売却という決断を早めている現実があります。
将来的なリセールバリュー予測
クラウンクロスオーバーを購入する際に気になるのが、「将来売るとき、どれくらいの価値が残るのか?」という点です。競合記事の分析によると、2026年時点でのリセールバリュー(残価率)は約45%と予測されています。これは同クラスの国産SUVと比較して5%ほど低い水準であり、あまり楽観視できない数値です。
この残価率の低さには複数の要因があります。まず、現行モデルの在庫が多く流通しているため、中古市場での供給が過剰になりがちです。さらに、人気色・人気グレード以外の車両は買い手がつきにくく、売却時の値引きが避けられません。
一方で、今後のモデルチェンジやプラグインハイブリッド(PHEV)モデルの追加投入といった進化の可能性もあり、それらがうまく市場に受け入れられれば、リセールバリューが改善される余地もあります。特に、保証期間の延長やデザインのマイナーチェンジ、あるいは限定グレードの投入などがあれば、中古車としての希少価値が高まる可能性もあるでしょう。
また、バッテリー保証や整備パッケージへの加入といった維持面での安心材料も、査定時にプラスに働くことがあります。つまり、現時点では45%という数値が目安になりますが、所有期間中のメンテナンスや市場動向によっては上下する可能性があるということです。
総じて、クラウンクロスオーバーは「長く乗るより、3年以内に計画的に売却するほうが損が少ない」という戦略的な判断が求められるモデルと言えそうです。
それでも購入するなら?失敗しない4つの選び方
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「クラウン クロスオーバー 人気ない」と検索してたどり着いた方の中には、「それでも気になっている」「買うか迷っている」という方も多いと思います。たしかに不人気な側面はあるものの、選び方を間違えなければ“納得の一台”になる可能性は十分にあります。
ここでは、失敗を避けるために特に重視したい4つのポイントのうち、まずは「グレード」と「カラー」について詳しくご紹介します。
賢いグレード選び:RSアドバンスドの再評価
中古市場やユーザー満足度を踏まえて評価が高いのが、「RSアドバンスド」グレードです。価格帯は高めながらも、装備の充実度とリセールのバランスが取れており、“買って損しない”選択肢として再評価されています。
たとえば、RSアドバンスドにはアドバンストセーフティパック、レザーシート、21インチホイール、電動テールゲートといった装備が標準または選択可能で、装備面では他グレードを圧倒します。さらに、スポーツサスペンション非装備モデルであれば乗り心地も上質で、実際に中古市場での流通量も安定しています。
また、このグレードは転売率も比較的低く(23%)、一度購入したユーザーが長く乗る傾向にあるのも特徴。これは満足度の高さを示しているとも言え、最終的に「買ってよかった」と思える可能性が高いグレードのひとつです。
価格差があるとはいえ、装備内容や中古での評価を考慮すると、RSアドバンスドはクラウンクロスオーバーの中で最も“失敗しにくい”選択肢といえるでしょう。
色選びが中古価値を左右する理由
クラウンクロスオーバーは、色によってリセールバリューが大きく変わる車でもあります。特に中古市場で評価が高いのが、「ナイトメアブラック」「プレミアムダークブルー」「メタルストリーム」などのダーク系カラーです。これらは全体の85%を占めており、需要が非常に安定しています。
とくにナイトメアブラックは全体の流通の38%を占めるほどの人気色で、ボディラインの美しさを引き立てると同時に、傷や汚れも比較的目立ちにくいという利点があります。また、3層塗装仕様のカラーは通常の塗装よりも約20%高い査定がつくケースもあり、「色で損をしたくない」方にとっては非常に重要な選択要素となります。
逆に避けたいのがホワイトパールや赤系カラーです。特にホワイトは12%と流通量が少なく、傷が目立ちやすい点や“クラウンの風格が薄れる”という評価から、あまり市場では好まれていません。
中古価値を考慮した場合、色選びは単なる好みではなく「資産価値に直結する選択肢」です。将来的な買い替えや売却を見据えるなら、ダークトーン+3層塗装という組み合わせが鉄板です。
オプションの選び方と損をしない装備とは?
クラウンクロスオーバーは標準装備でも充実していますが、オプション装備の選び方ひとつで、満足度にもリセールバリューにも大きく影響が出ます。特にこのモデルは装備の“つけすぎ”によって価値が下がる傾向もあるため、必要最低限かつリセールにも有利な装備を見極めることが重要です。
競合記事でも触れられているように、まず「アドバンストパーキングサポート」や「デジタルインナーミラー」など、実用性が高く再販時にもプラス評価になりやすい装備は積極的に選ぶべきポイントです。とくに電動サンシェードは後部座席の快適性を28%向上させるというユーザーレビューもあり、家族での利用を想定している方にはおすすめです。
一方で注意したいのが、過剰なエアロパーツや大型のスポイラー類、特別仕様の内装オプションなどです。こうした装備は好みが分かれやすく、中古車市場では“改造扱い”として敬遠されるケースが少なくありません。特に電動サンルーフについては、「夏場に熱がこもる」「重量が増える」といった理由でマイナス評価を受ける傾向もあります。
また、21インチホイールは見た目のインパクトは大きいものの、タイヤの消耗が早く維持費がかさむというデメリットもあります。購入時には、その後のメンテナンスコストも含めた“総合的な価値”で装備を判断することが大切です。
結果として、必要最低限の実用装備+リセール評価の高いパッケージ構成が、「買って損しない仕様」と言えるでしょう。
維持費の現実と節約のコツ
クラウンクロスオーバーは「高級車」としての装備や性能を備えている分、維持費も一般的なミドルSUVと比べて高めに設定されています。購入前に「維持コストを含めた総費用」を把握しておかないと、後から後悔する可能性もあります。
具体的には、年間の保険料は18~25万円程度、車検費用は23〜28万円が相場とされており、これだけでも年間維持費は40万円を超えることがあります。また、21インチの大径タイヤは交換に1セット約20万円ほどかかり、寿命も4年程度と短めです。ブレーキパッドの交換費も3万kmで約15万円かかるケースが多く、メンテナンス面での負担も小さくはありません。
ただし、これらを少しでも軽減する方法もあります。たとえば、トヨタが提供する公式の「整備パック」へ加入することで、整備コストを約15%程度削減することが可能です。さらに、燃費に優れた2.5Lハイブリッドモデルを選択することで、ガソリン代も抑えられます。
また、任意保険を比較サイトなどで複数見積もりを取り、等級や補償内容を見直すことで、年間数万円単位の節約も現実的です。車両価格が高めな分、税金面では重量税や自動車税も高額になりがちですが、エコカー減税やグリーン化特例の対象になる年式・仕様を選ぶことでも節税が可能です。
維持費を最小限に抑えるには、「買う前から先の出費まで見通す」ことが何より重要です。車両価格だけでなく、数年間乗る前提での“トータルコスト”で判断するようにしましょう。
まとめ:クラウンクロスオーバーは「不人気」なのか、それとも選び方の問題か?
※この画像はAIによって生成されたものです
ここまで見てきたように、クラウンクロスオーバーが「人気がない」と言われる理由には、複数の要素が絡んでいます。確かに販売実績の低下や予約の減少、そして早期売却が多いことなどは、表面的には“不人気”と捉えられる要因です。
しかしながら、それがすべて「車としての欠点」を意味しているわけではありません。デザインや走行性能、燃費や静粛性といった面では高く評価されている点も多く、ユーザーの価値観や使い方次第で、十分満足できるクルマであることも事実です。
問題は、「誰が」「どのような使い方をするか」を踏まえた上で、適切なグレード・装備・カラーを選べるかどうか。これを間違えると、「思ったより狭い」「維持費が高すぎた」「高い割に満足感が薄い」といった後悔につながり、結果的に“人気がない”という印象が強まってしまいます。
逆に言えば、情報をしっかり集めて納得のいく仕様を選べば、クラウンクロスオーバーは「買って後悔しない選択肢」になり得ます。新しいクラウンの姿に自分のライフスタイルが合うかどうか――それをしっかり見極めたうえで検討すれば、数字や噂に惑わされず、自分にとってベストな一台に出会えるはずです。
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