SUVの人気が高まる一方で、「買ってはいけないSUVってどれ？」「購入後に後悔しないか心配…」と感じている方も多いのではないでしょうか。実は、見た目や流行だけで選んでしまうと、自分のライフスタイルに合わず、燃費や維持費、乗り心地などで失敗するケースも少なくありません。
この記事では、用途とのミスマッチや性能不足など、後悔しがちなSUVの特徴や実名モデルを具体的に解説します。さらに、40代に不向きなSUVや「買ってよかった」と評価される車種との違い、避けるべきポイントまで網羅。あなたにとって本当に満足できる1台を見つけるための判断基準が、きっと見えてきます。
はじめに
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なぜ「買ってはいけないSUV」が存在するのか？
SUV（スポーツ・ユーティリティ・ビークル）は、近年ますます人気を集めている車種のひとつです。街中での見た目のかっこよさや高い視点からの運転のしやすさ、さらにはアウトドアなど幅広い用途に対応できるというイメージが、多くの人の心を惹きつけています。しかし、人気が高いからといって、すべてのSUVが「買って間違いない」わけではありません。実際には「買ってはいけないSUV」と呼ばれるような、ユーザーにとって不満や後悔を感じやすいモデルも数多く存在します。
こうしたSUVは、多くの場合「見た目や流行だけで選ばれた結果、自分の生活スタイルや使用環境に合わなかった」というパターンがほとんどです。たとえば、オフロード向けの大型SUVを街中でしか乗らない人が購入した場合、乗り心地や燃費の悪さ、取り回しのしづらさに悩まされることが少なくありません。逆に、アウトドア目的でSUVを買ったのに、悪路に弱い「なんちゃってSUV」を選んでしまい、性能不足にガッカリするケースもあります。
つまり、「買ってはいけないSUV」とは単に性能が悪い車ではなく、「その人の使い方や価値観に合っていないSUV」だと言えるのです。そうしたミスマッチを防ぐためにも、本当に自分に合ったSUVを選ぶための基準をしっかりと把握しておく必要があります。
後悔する前に知っておきたい、SUV購入時の落とし穴
SUVを購入する際、多くの方が最初に注目するのがデザインやブランド、価格帯といった「目に見えるポイント」です。確かに、見た目が好みに合っていたり、予算内に収まっていたりすれば、それだけで満足してしまいそうになるものです。しかし、そこにこそ「落とし穴」が潜んでいます。
たとえば、トヨタ「ランドクルーザー」や日産「パトロール」のような大型SUVは、見た目の迫力や高級感で非常に人気がありますが、燃費がリッター5〜7km程度と極端に悪く、日常使いには適していないケースもあります。また、マツダ「CX-3」やトヨタ「C-HR」のようなコンパクトSUVは、スタイリッシュで街乗りにも便利そうに見えますが、後部座席や荷室が狭く、ファミリー用途では不満が出やすいです。
さらに見落としがちなのが、自分の住環境との相性です。SUVは全高が高いため、地下駐車場や機械式駐車場に入らないことがあるほか、車幅や全長の大きさによって日常の駐車や取り回しが困難になることもあります。維持費についても、タイヤサイズの大きさや自動車税・保険料の高さに驚く方も少なくありません。
このように、SUV選びには多くの注意点があり、勢いだけで選んでしまうと「買って後悔」につながってしまいます。後悔しないSUV選びのためには、自分の使い方、維持できる費用、そして使用環境などを冷静に見つめ直すことが重要なのです。
【総論】買ってはいけないSUVの共通点とは？
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用途とミスマッチな選び方
「SUVなら何でも便利」と考えてしまいがちですが、実際には使い方に応じた選び方をしなければ、かえって不便な結果になってしまうことがあります。たとえば、通勤や買い物といった街中中心の用途に、悪路向けの大型SUVを選んでしまうと、乗り心地が硬すぎてストレスを感じたり、燃費が想像以上に悪くなったりします。
逆に、キャンプやスキーなどアウトドアが趣味の方が、都市型のコンパクトSUVを選んでしまうと、最低地上高が足りず雪道や悪路でスタックしてしまうこともあります。とくに「なんちゃってSUV」と呼ばれる、見た目はSUV風でも4WD非搭載だったり悪路走破性が極端に低かったりするモデル（例：トヨタ「ヤリスクロス」、日産「キックス」）は、誤った使い方をすると本来の力を発揮できません。
自分がどのような場面でSUVを使うのか、どのくらいの頻度で長距離・悪路を走るのかといった使用環境を明確にした上で、その条件に合う車種を選ぶことがとても重要です。
燃費が極端に悪いモデル（例：ランドクルーザー、パトロール）
SUVの多くは車重が重く、エンジン排気量も大きいため、セダンやコンパクトカーに比べて燃費性能が劣る傾向があります。そのなかでも特に注意したいのが、大型SUVです。代表的なのはトヨタ「ランドクルーザー」や日産「パトロール」などで、これらはパワーがある反面、燃費がリッター5〜8km程度と非常に悪くなりがちです。
もちろん、これらの車はオフロード性能や耐久性に優れており、海外では信頼性の高い車としても知られています。しかし、日本国内のように舗装路が中心の環境では、その性能を持て余してしまい、単に燃費と維持費の負担だけが大きくなることが多いのです。
さらに、これらの大型SUVはタイヤやブレーキの消耗も早く、メンテナンスコストも高額になりがちです。ガソリン価格の高騰が続く中で、燃費の悪いSUVを選んでしまうと、日常のランニングコストが大きなストレスとなってしまう可能性があります。
もしあなたが日常使いをメインにSUVを検討しているのであれば、「燃費性能」も大切なチェックポイントとして忘れずに考慮するべきです。
モデルチェンジ前の旧型SUV
SUVを選ぶ際に、見落としがちなのが「モデルチェンジ前の旧型モデルを選んでしまうリスク」です。確かに、中古市場では価格が安く設定されていることが多く、「お得に見える」ケースもありますが、その裏には大きなデメリットが潜んでいます。
まず第一に、旧型SUVは燃費性能や安全性能の面で、最新モデルと比べて大きく劣ることが多いです。たとえば最近のSUVは、トヨタ「RAV4」やホンダ「ヴェゼル」のように、衝突被害軽減ブレーキやレーンキープアシストなど先進安全技術が標準装備されていることが一般的ですが、旧型ではそうした装備が不十分、あるいは未搭載である場合も珍しくありません。
また、燃費性能に関しても、古いガソリンエンジンは近年のハイブリッドやダウンサイジングターボに比べて効率が悪く、燃料代がかさみやすいです。これに加え、古い車は経年劣化により故障リスクも高まり、車検やメンテナンス費用が予想以上にかかることも。結果として、最初の購入価格は安くても、総合的なコストで見ると割高になってしまう可能性があるのです。
さらに、旧型モデルは中古市場でのリセールバリュー（再販価値）も低くなりがちです。モデルチェンジ後の新型が出てしまうと、どうしても旧型の価値は下がってしまい、数年後に売却しようとしても思うような価格がつかないという落とし穴があります。
価格の安さに惹かれて旧型SUVを購入する前に、「その車が今の安全基準や経済性にどれだけ対応しているのか」を冷静に見極めることが、後悔しない選び方につながります。
リセールバリューが低い車種（例：三菱 アウトランダーPHEV初期型）
SUVは数年後に手放すことも見越して選ぶ方が多いと思いますが、その際に非常に重要なのが「リセールバリュー」です。リセールバリューが高ければ、売却時にまとまった金額が戻ってくるため、実質的な支出を抑えることができます。逆に、購入時は高価だったにもかかわらず、中古市場で評価が低く、大幅に値下がりしてしまうモデルには要注意です。
その代表例が「三菱 アウトランダーPHEVの初期型」です。このモデルは世界初の量産型プラグインハイブリッドSUVとして登場し、当初は話題を集めましたが、初期型はバッテリー性能や内装・装備面で物足りなさがあり、中古市場ではその価値が急落しています。
特に、リチウムイオンバッテリーの経年劣化や、EVとしての航続距離が短くなっている個体が多いこと、さらには新型が登場したことで旧型の存在感が薄くなっていることが、リセール価値を下げている主な要因です。
こうしたリセールの低いSUVを選んでしまうと、いざ乗り換えようと思ったときに大きく損をしてしまうこともあります。特にPHEVやEV系のSUVは、技術革新のスピードが早いため、数年で型落ち感が出やすいことを理解しておく必要があります。
SUVは長く乗るつもりで購入しても、ライフスタイルの変化などで早めに売却せざるを得ない場合もあります。だからこそ、「数年後に売る可能性」まで見据えて、リセールバリューが安定している車種を選ぶことが大切です。
【実名あり】買ってはいけないSUV具体モデル
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トヨタ「C-HR」：スタイル重視で後席が狭い
トヨタ「C-HR」は、シャープなデザインと近未来的なスタイルが特徴のコンパクトSUVとして、若年層を中心に人気を集めました。しかし、そのスタイリッシュさの裏側には、「実用性の低さ」という大きな欠点が隠れています。
特に目立つのが、後席の居住性です。C-HRの後部座席は天井が低く、窓も小さいため、圧迫感が強く感じられます。小さなお子様を乗せる場合でも、車内が暗く閉鎖的に感じられることが多く、「長時間のドライブではストレスを感じる」という声も少なくありません。
また、荷室スペースも限られており、ファミリーカーとしての使い勝手には課題があります。日常的に買い物袋やベビーカーを積む場面では「あと少し積載量がほしい」と感じるシーンも出てくるでしょう。
さらに、視界の悪さも指摘されています。後方視界が狭く、バックモニターやセンサーに頼らざるを得ない状況も多いため、運転初心者や年配の方には扱いにくいと感じられることもあるでしょう。
このように、「デザイン重視で選んでしまうと、実用性に不満が残る」典型的なモデルのひとつが、C-HRです。見た目のかっこよさだけでなく、家族構成や使用環境をしっかり考えて選ぶことが、後悔しないSUV選びのカギになります。
マツダ「CX-3」：最低地上高が低く走破性に難あり
マツダ「CX-3」は、スタイリッシュなデザインとコンパクトなサイズ感が魅力の都市型SUVとして人気を集めてきました。しかし、「SUVらしさ」を期待して購入したユーザーの中には、「思っていたよりも使い勝手が悪かった」と感じている人も少なくありません。
最も大きな弱点は、最低地上高の低さです。CX-3は、SUVというよりもハッチバックに近い設計になっており、オフロードや雪道での走破性には限界があります。「SUVだからどこでも走れると思っていたのに、ちょっとした悪路でも底を擦りそうになった」といったレビューもあり、アウトドア用途には不向きなモデルと言えるでしょう。
また、後席スペースや荷室の広さも制限されており、ファミリーでの使用や長距離旅行には不便を感じるケースもあります。特に後席は足元スペースが狭く、大人が長時間乗るには窮屈な印象です。
さらに、マツダ独自のクリーンディーゼルエンジン搭載モデルでは、DPF（ディーゼル微粒子フィルター）のメンテナンスが必要になり、短距離運転が多いと詰まりやすくなってしまうという注意点もあります。
「デザインは好きだけど、実用性に不安がある」「アウトドアでも使いたいけど走破性が足りない」と感じる方には、CX-3は少々物足りないかもしれません。都市部での通勤や買い物が中心で、2人以下の乗車がメインであれば選択肢として成立しますが、それ以外の用途を想定しているなら、より多用途なSUVを検討するのが賢明です。
日産「キックス」：4WD未設定でアウトドアに不向き
日産「キックス」は、コンパクトSUVとして都市部での使いやすさや最新の電動パワートレイン「e-POWER」を搭載していることが評価されています。しかし、その一方で「アウトドア用途には向かない」と言われる理由もはっきりしており、特に「4WD設定がない」という点が致命的な弱点となっています。
SUVというカテゴリーに属する車でありながら、キックスには4WD（四輪駆動）の設定がなく、すべてのグレードが前輪駆動（2WD）のみとなっています。これは、雪道やぬかるみ、未舗装路といった悪路での走行に大きな不安が残る要因です。たとえば、キャンプやスキー、登山などアウトドアを楽しみたい方にとっては、路面状況が悪い道を走行する機会も多く、そうしたシーンでは4WDの有無が車の性能を大きく左右します。
また、最低地上高もそれほど高くないため、段差や傾斜のある場所では車体を擦るリスクもあります。これらの点から、キックスは「街乗り中心のライフスタイル」には適しているものの、オールラウンドに使える本格SUVを求める方にとっては物足りなさが否めません。
加えて、SUVらしい見た目に反して実際の走行性能や走破性が追いついていないため、いわゆる「なんちゃってSUV」として分類されることもあります。スタイルと日常性能を重視する方にはマッチしますが、アウトドア派には適さないモデルであることを理解しておくべきです。
【マツダ編】「買ってはいけないSUV マツダ」は本当か？
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CX-3／CX-5／CX-60の長所と短所
「マツダのSUVは買ってはいけない」という声を耳にすることがありますが、これは一面的な見方であり、必ずしもすべての人に当てはまるものではありません。実際、マツダのSUVには魅力的な点も多く、選び方次第では非常に満足度の高い車種でもあります。ここでは、代表的な3モデルについて、その長所と短所を整理してみましょう。
CX-3はコンパクトでスタイリッシュなデザインが特徴で、特に都市部での取り回しやすさに優れています。エンジンにはマツダ独自のクリーンディーゼルが搭載されており、トルクのある走りが可能です。しかし、後席や荷室が狭く、最低地上高も低いため、ファミリー向けやアウトドア志向の方には不向きです。
CX-5はミドルサイズSUVとしてバランスが取れており、特にディーゼルエンジンのトルク感と燃費性能が高く評価されています。走行安定性や静粛性も高く、長距離ドライブに適しています。ただし、燃費性能はトヨタのハイブリッドモデルなどと比べるとやや劣り、維持費に注意が必要です。
CX-60は後輪駆動ベースのプラットフォームを採用し、高級感やスポーティな走りを重視したモデルです。デザイン性はもちろん、内装の質感も高く評価されていますが、価格帯が高めであることに加え、ハンドリング性能や乗り心地については好みが分かれる点があります。
このように、マツダSUVはそれぞれに明確な強みがある反面、ライフスタイルや用途によっては「向いていない」と感じる点も存在します。
購入前に確認すべきマツダSUVの注意点
マツダのSUVに関して「買ってはいけない」と言われる背景には、いくつかの共通する注意点があります。これらを事前に理解しておくことで、自分に合うかどうかを冷静に判断することができます。
まずひとつ目は、燃費性能の課題です。マツダのガソリンエンジンは「スカイアクティブ」と呼ばれる高効率エンジンを採用していますが、それでもハイブリッド技術に強みを持つトヨタやホンダと比較すると、燃費面でやや見劣りする場合があります。
次に挙げられるのが、車内スペースの狭さです。特にCX-3やCX-30といったコンパクト系SUVでは、後席の足元空間や荷室容量が十分でないことが指摘されています。家族での使用や長距離旅行を想定している方にとっては、快適性に不安が残るかもしれません。
また、ディーゼルモデルのメンテナンス性も考慮するポイントです。マツダのディーゼル車は、走行条件によってはDPF（ディーゼル微粒子フィルター）の定期清掃や再生が必要になることがあります。短距離走行が多い使い方だと詰まりやすく、トラブルの原因になることもあるため、メンテナンスに手間をかけたくない方には不向きかもしれません。
マツダSUVの購入を検討する際は、これらの特徴をしっかりと理解し、「自分の使い方や価値観に合っているか」を軸に選ぶことが大切です。
【警告】「なんちゃってSUV」には気をつけろ！
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外見はSUVでも実力不足な車たち（例：ヤリスクロス、ハリアー）
近年、SUV人気の高まりを受けて、各メーカーから「見た目はSUVらしいけど、中身は普通の乗用車に近い」というモデルが多く登場しています。これらは一般に「なんちゃってSUV」と呼ばれ、見た目のかっこよさや乗用車のような乗り心地で人気を集めていますが、購入前に注意すべきポイントも多いです。
たとえば、トヨタ「ヤリスクロス」はハイブリッドの燃費性能やコンパクトな車体で人気ですが、最低地上高が高くなく、本格的なオフロード性能は持っていません。4WD設定はあるものの、悪路での走行性能は限定的です。見た目がSUVでも、アウトドアユースには力不足と感じる場面があるでしょう。
同じくトヨタの「ハリアー」は、高級感あるデザインと快適な乗り心地で高い人気を誇りますが、こちらも本格SUVというよりは「都会派SUV」の性格が強く、雪道や山道といった場面では慎重な運転が求められます。4WDモデルも存在しますが、そのシステムはオフロードよりも滑りやすい舗装路対策といった用途に近いため、「タフなSUV」とは少し異なります。
このような「なんちゃってSUV」は、普段の買い物や通勤には十分な性能を持っていますが、「本格的なアウトドア」「積雪地での使用」「長距離ドライブでの快適性」といった点では物足りない可能性があります。
SUVを購入する際には、単なるデザインや価格だけでなく、「自分がどんな使い方をしたいのか？」を軸に、本当に求める機能が備わっているかをしっかりと見極めることが、後悔しない選び方につながります。
「街乗り専用SUV」との違いを見抜くポイント
近年では「なんちゃってSUV」とも呼ばれる、見た目はSUVらしいけれど本格的な走破性を持たない「街乗り専用SUV」が増えています。こうした車は、都会的なデザインや燃費性能を重視した設計が多く、日常の買い物や通勤などには非常に便利です。しかし、悪路やアウトドアを想定してSUVを選びたい方にとっては、購入後に「思っていた性能と違った…」と後悔する原因になることもあります。
では、「街乗り専用SUV」と本格的なSUVとの違いはどこにあるのでしょうか。見抜くための大きなポイントは3つあります。
ひとつ目は「最低地上高」です。地面と車体の距離が低いと、岩場や段差のある道で底を擦るリスクが高くなります。たとえば、トヨタ「ヤリスクロス」はSUVの見た目ながら最低地上高が170mm程度とやや低く、本格オフロードには向いていません。逆にスバル「フォレスター」やトヨタ「RAV4」などは200mm前後の高さを確保しており、悪路走破性が高いのが特徴です。
二つ目は「駆動方式」です。街乗りSUVの多くはFF（前輪駆動）で、雪道やぬかるみといったシビアな路面状況では力不足になることがあります。4WD（四輪駆動）が設定されていない、または簡易的な4WDしかないモデル（例：日産「キックス」やトヨタ「C-HR」）は、アウトドア向きとは言いがたいです。
三つ目は「サスペンション設計とタイヤ性能」です。本格SUVは悪路走行を想定して、足回りがタフに設計されていることが多いですが、街乗りSUVは乗り心地や静粛性重視で設計されているため、砂利道や傾斜のある場所では振動を強く感じやすくなります。
このように、デザインだけで「SUVだからアウトドアに強いはず」と思い込まず、スペックや駆動方式を細かく確認することで、自分にとって本当に必要な性能を持つSUVかどうかを判断することができます。
SUVの構造的なデメリットとは？
燃費と維持費の高さ（特に4WD・大型車）
SUVは、一般的なセダンやコンパクトカーに比べて車体が大きく、エンジン排気量も大きめに設定されていることが多いため、どうしても燃費性能では不利になりがちです。とくに4WD車や大型SUVは、その傾向が顕著です。
たとえば、トヨタ「ランドクルーザー」や日産「パトロール」は、本格オフローダーとして非常に高い走破性を持っていますが、燃費はリッターあたり5〜7km台と非常に悪く、燃料代が日常的に大きな負担となります。また、ガソリン車だけでなくディーゼル車も、市街地での短距離走行が多いと燃費メリットを感じにくくなることがあります。
加えて、SUVはタイヤサイズも大きく、タイヤ1本の価格が高くなりがちです。4本交換となると10万円を超えるケースもあり、定期的なメンテナンス費用も含めて維持コストがかかる点は見逃せません。さらに重量が重いため、ブレーキの摩耗も早く、交換頻度も高くなりがちです。
燃費や維持費が家計に直結する方にとっては、SUVを所有することが予想以上の出費につながる場合がありますので、「車両価格」だけでなく「維持にかかるコスト」まで見据えた選択が大切です。
駐車しづらく取り回しに難あり
SUVのもうひとつの大きな弱点は、そのサイズ感からくる「取り回しの悪さ」です。全長や全幅が大きいため、狭い道や立体駐車場などでは取り回しに苦労するケースが少なくありません。
たとえば、都市部の月極駐車場やマンションの機械式駐車場では、全高の制限（通常1,550mm以下）があるため、SUVは物理的に入れないこともあります。また、全幅が1,800mmを超える車種になると、コンビニやスーパーの駐車場でも隣の車との間隔が狭く、ドアの開け閉めに気を使う場面も増えます。
加えて、車高が高いぶん死角が広くなり、特に後方の視界はセダンに比べて劣る傾向にあります。バックモニターや360度カメラといった補助装備が充実していればある程度はカバーできますが、そうした装備がない旧型モデルでは運転に不安を感じる方も少なくないでしょう。
見た目の迫力や広い室内空間を魅力と感じる一方で、日常の駐車や取り回しがストレスになることもあるため、生活圏の道路幅や駐車スペースの条件を事前にチェックしておくことが重要です。
高速走行やカーブでの不安定性
SUVは車高が高く重心も高いため、高速道路での横風の影響を受けやすく、走行時の安定性がセダンやステーションワゴンに比べて劣る場合があります。特に大型SUVは風にあおられやすく、直進安定性に不安を感じることもあります。
さらに、カーブでのロール（横揺れ）も大きくなりやすく、コーナリング中に車体が傾くような感覚を受けやすいです。これはサスペンションの設計上、オフロード性能や悪路でのサスペンションストロークを重視する傾向があるためであり、舗装路での走行ではデメリットに感じられることがあります。
たとえば、ポルシェ「マカン」やBMW「X4」などのスポーツ志向SUVではそのデメリットを抑える工夫がされていますが、それでもセダンのようなフラットな乗り心地には届きません。
また、SUVは車重が重いため、加速時のもたつきや、ブレーキ性能の限界も比較的早く訪れる傾向があります。高速道路の合流や追い越しではパワー不足を感じる場面もあり、「思ったよりもスムーズに走らない」と感じる方もいるでしょう。
これらの点を考えると、SUVは万能なクルマではなく、走行性能についてもあくまで「用途による適性」がある乗り物だということを理解しておく必要があります。
40代におすすめできないSUVとは？
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40代は仕事や家庭環境の変化が多く、車に求める条件も多岐にわたります。通勤や出張での使い勝手はもちろん、子育てや親の送迎など、家族全体を見据えた実用性が重視される年代でもあります。そのため、単に見た目のかっこよさや話題性だけでSUVを選ぶと、あとから「使いづらい」「思っていた用途に合わない」と後悔するケースもあります。ここでは、40代が選ぶ際に注意すべき、あまりおすすめできないSUVを具体的に紹介していきます。
ランドクルーザー／ラングラー：乗降性が悪い
本格派SUVとして人気の高いトヨタ「ランドクルーザー」やジープ「ラングラー」は、その走破性や存在感から憧れの対象となりがちですが、40代の方が日常使いを前提に選ぶには注意が必要です。最大のネックは「乗降性の悪さ」です。
これらの車は最低地上高が高く設定されており、悪路での接地性には優れていますが、そのぶん乗り降りの際に足を大きく上げなければならず、膝や腰に負担がかかります。とくにスーツを着ての通勤や、スカートでの乗車、年配の親や小さなお子様を同乗させる場面では不便を感じやすいでしょう。
また、車体サイズが非常に大きいため、都市部の立体駐車場や狭い道路では取り回しが難しく、日常使いとしてはオーバースペックになる可能性もあります。アウトドアや趣味性を重視する方には魅力的な車ですが、実用性や快適性を重視する40代には向いていない選択肢と言えるでしょう。
CX-3やC-HR：室内が狭く家族向けに不向き
マツダ「CX-3」やトヨタ「C-HR」は、スタイリッシュで若年層にも人気の高いSUVですが、40代ファミリー層には実用面で物足りなさを感じることがあるかもしれません。最大の理由は、後席や荷室の狭さです。
CX-3はデザイン性に優れ、取り回しも良い一方で、後席の足元空間が狭く、チャイルドシートの設置や乗降時にストレスを感じやすい構造になっています。また、C-HRもクーペ風のルーフラインを採用しているため、後席の窓が小さく閉塞感が強く、家族での長距離移動にはあまり向いていません。
さらに荷室容量もコンパクトで、ベビーカーや週末の買い物袋を積むとすぐに満杯になってしまうことも。こうした点から、CX-3やC-HRは単身者や夫婦2人暮らしにはフィットするものの、子育て中の40代にはあまり適していない選択肢と言えるでしょう。
高級輸入SUV：維持費とメンテ費がネック
40代になると、収入が安定してきたこともあり、輸入SUVを検討される方も多くなります。実際に、メルセデス・ベンツ「GLC」やBMW「X3」、アウディ「Q5」などは高級感・走行性能ともに魅力的なモデルです。しかし、それと引き換えに維持費やメンテナンス費用が高額になるという現実もあります。
たとえば、輸入SUVは純正パーツが高価で、しかも国内での流通量が少ないため、修理に時間がかかるケースも珍しくありません。また、定期点検時に発生する費用も国産車に比べて高額であり、オイル交換ひとつ取っても1万円を超えることがざらにあります。
さらに、任意保険料や自動車税も高めに設定されがちで、年間トータルで見るとかなりの出費になります。家計への影響を考慮せずに購入すると、維持が負担になって後悔することになりかねません。長く乗るためには、購入価格だけでなく「トータルでのコスト感」を意識して選ぶことが大切です。
【比較】「買ってよかったSUV」との違い
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「買ってはいけないSUV」と対比する形で、「買ってよかった！」と満足度が高いSUVの特徴を知ることも、選択ミスを防ぐためには非常に有効です。実際に評価が高いSUVには、燃費性能、室内の快適性、走行のしやすさなど、総合的なバランスの良さが共通しています。
人気国産SUVトップ5（例：ヤリスクロス、RAV4、ヴェゼル）
競合記事でも紹介されていた「買ってよかった国産SUV」の中でも特に人気が高いのが、以下の5車種です。
1位：トヨタ「ヤリスクロス」
コンパクトながらもハイブリッドモデルで30km/L以上の低燃費を誇り、都市部での取り回しも抜群。街乗りから郊外まで幅広く対応できる一台です。
2位：ホンダ「ヴェゼル」
洗練されたデザインと広い室内空間、静粛性の高い走行性能が特徴で、ファミリーユースにも適しています。ハイブリッドモデルは燃費性能も良好。
3位：トヨタ「RAV4」
ミドルサイズSUVとして、悪路走破性と快適性のバランスに優れています。PHEVモデルも選べるため、環境性能を重視するユーザーにも支持されています。
4位：スバル「フォレスター」
スバルの得意とするAWD（全輪駆動）と運転支援技術「アイサイト」の組み合わせで、安全性と走行安定性が高く、雪道やアウトドアでの安心感も抜群です。
5位：トヨタ「ハリアー」
高級感あるデザインと快適な乗り心地が魅力。最新の安全装備も充実しており、40代の落ち着いたライフスタイルにもマッチします。
これらのモデルは、単にスペックが高いというだけでなく、ユーザーのライフスタイルにしっかりフィットする柔軟性を持っている点が評価されています。40代でSUVを検討されている方は、こうした「使いやすさ」「経済性」「安全性」のバランスが取れた車種から選ぶことで、長く満足できるカーライフを実現しやすくなります。
外車SUVベスト5（例：GLC、X3、XC60、マカン、Q5）
外車SUVは、その高級感やデザイン性、独自の走行性能から多くの支持を集めています。特に40代以上のドライバーからは「所有欲を満たしてくれるクルマ」として高く評価される一方で、燃費や維持費の面では注意が必要なモデルもあるため、慎重な選び方が求められます。ここでは、競合記事でも言及されていた「買ってよかった」とされる外車SUVの中から、人気の高い5モデルを厳選してご紹介します。
1位：メルセデス・ベンツ「GLC」
GLCはメルセデスの中でも非常にバランスの取れたSUVで、上質な乗り心地と走行安定性が魅力です。最新モデルでは燃費性能の改善も進み、電動化への対応もされています。内装の質感も非常に高く、長時間のドライブでも疲れにくい快適性があります。エアサスペンション搭載モデルならなおさら乗り心地が秀逸で、「高級SUV」の基準を満たす1台です。
2位：BMW「X3」
スポーティな走行感覚を求める方におすすめなのがX3です。ハンドリングのキレや安定感はまさに「駆け抜ける喜び」を体現しており、高速走行時の安定性はトップクラス。インテリアも機能的かつ上質で、運転好きな方には非常に満足度の高いモデルです。ディーゼルモデルも用意されており、燃費性能も悪くありません。
3位：ボルボ「XC60」
安全性を重視する方に選ばれているのが、北欧ブランド・ボルボのXC60です。先進的な運転支援システムや衝突回避機能が充実しており、家族を乗せる方にとって非常に安心できる1台です。シンプルで洗練された内装も評価が高く、インテリアデザインにこだわる方からも支持されています。
4位：ポルシェ「マカン」
マカンは、SUVでありながらスポーツカーのようなドライビングフィールが楽しめる1台です。加速やコーナリング性能は他のSUVを凌駕し、「走る楽しさ」を重視するユーザーに特に人気です。反面、価格は高めでオプションも多いため、コスト面では十分な検討が必要です。
5位：アウディ「Q5」
アウディらしい精密な走りと、静粛性の高い車内空間が魅力のQ5。クワトロ（四輪駆動）システムによる安定した走行性能は、悪路や雪道でも安心感があります。装備も充実しており、価格に対する満足度が高いのも特徴です。
いずれのモデルも高級感や走行性能、ブランド力に優れており、「所有する満足感」が得られる一方で、メンテナンスコストや保険料などの維持費には注意が必要です。輸入車は長期的な視点で選ぶことが大切です。
【まとめ】買ってはいけないSUVを避けるための3つの鉄則
SUVを選ぶとき、多くの人がデザインや人気、価格だけで判断してしまいがちです。しかし、自分の生活スタイルや使用環境に合っていないSUVを選ぶと、後悔する可能性が高くなります。ここでは「買ってはいけないSUV」を避けるために押さえておきたい、3つの重要なポイントをまとめました。
用途に合った使い方で選ぶ
まず最も重要なのは、「自分の使い方に合っているかどうか」です。街乗り中心なのに、大型の本格オフロードSUV（例：ランドクルーザー）を選ぶと、取り回しが悪く燃費も悪いため、日常使いには不向きです。逆に、アウトドアや雪道での使用を想定しているのに、FF駆動のコンパクトSUV（例：キックス、ヤリスクロス）を選ぶと、悪路走行時に不安を感じることになります。
「何のためにSUVを買いたいのか？」を最初に明確にしておくことが、失敗しない選び方の第一歩です。
維持費と燃費のバランスを見る
SUVは車重が重く、エンジン排気量も大きくなりがちなので、どうしても燃費性能は不利になります。さらに4WD車や輸入車、高級SUVになると、自動車税や任意保険料、タイヤ交換などの維持費も高額になりやすいです。
たとえば、ランドクルーザーやパトロールは燃費がリッター5〜7km程度とされており、ガソリン代だけでも月に数万円単位の差が出ることもあります。また、輸入SUVでは部品代が高く、修理費用も割高です。
購入時の価格だけでなく、数年にわたってかかる維持コストを冷静に見積もることが、後悔しないための鍵となります。
実車でのサイズ感・乗り心地を必ずチェック
最後に見落としがちなのが「サイズ感」と「乗り心地」です。カタログやネットのレビューだけではわかりづらいのが、実際に運転したときの視界の広さ、後席の快適性、荷室の広さなどです。
たとえば、マツダ「CX-3」やトヨタ「C-HR」は見た目はスタイリッシュですが、後席や荷室が狭いため、家族での使用には不便を感じることがあります。また、車高が高いSUVは乗降性にも影響します。高齢のご家族や小さなお子様がいる場合は、乗り降りのしやすさもチェックしておくと安心です。
試乗を通じて「自分や家族にとって快適に使えるかどうか」を必ず確認することが、納得のいくSUV選びには欠かせません。事前の情報収集と体感による見極めで、後悔しない選択をしていただければと思います。
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