高級セダンの代表格「レクサスLS」。その魅力に惹かれて購入を検討しているものの、「維持費がどれくらいかかるのか不安…」と感じていませんか?レクサスLSは走行性能や快適性に優れた一台ですが、そのぶん燃料代や保険料、車検・税金など、維持費も一般的な車より高めです。
本記事では、年間維持費の総額や内訳、さらに高くなる理由や節約のコツまで、実際のオーナーの声を交えながらわかりやすく解説しています。この記事を読めば、**レクサスLSの維持費にまつわるすべてが分かり、安心して判断ができるようになります。**
レクサスLSの維持費はいくら?まず年間の総額目安をチェック
出典:LEXUS
年間維持費の平均:50万円台〜80万円超の理由
レクサスLSの年間維持費は、所有するグレードや年式、使用頻度によっても大きく変動しますが、おおよそ50万円台から高ければ80万円を超えることもあります。この幅のある金額の背景には、高級セダンならではの“維持すべき品質の高さ”と“消耗品のグレード”が大きく影響しています。
まず、燃料費だけでも約20万円が目安です。LS460(2006年式)を例にとると、ハイオク仕様で燃費が約9.1km/L、年間1万km走ると1,098Lが必要になります。ハイオクガソリンがリッター180円とすると、年間燃料代だけで約19万7,640円になる計算です。
次に、自動車税。LS460は排気量4,608ccのため、13年超で重課税対象となると10万1,200円がかかります。さらに、任意保険では30歳・6等級・通勤使用などの条件で、約12万4,000円程度が相場です。
メンテナンスも無視できません。定期点検やオイル交換のほか、高級セダン特有の大径タイヤやランフラットタイヤの交換が必要な場合、年間10〜30万円前後の費用が想定されます。これに2年に1回の車検費用(1回あたり約14万5,000円)を加味して年間換算すると、約7〜8万円がプラスされる計算です。
これらを合算すると、最低でも約59万6,000円前後、部品交換やタイヤ交換が加わると80万円を超えるケースも珍しくありません。まさにプレミアムセダンらしい維持費と言えるでしょう。
ローン・駐車場代も含めたリアルな出費とは?
車両維持費は税金や保険料だけではありません。都市部では特に、月極駐車場の賃料も大きな固定コストになります。例えば、東京都23区内であれば月額2万円〜4万円が相場で、年間にすると24万円〜48万円もの追加出費となります。
また、車両をローンで購入している場合、月々の支払いが維持費に上乗せされることになります。仮に中古のLS500hを総額500万円、金利2.5%、5年ローンで購入した場合、毎月の返済額は約8万8,000円、年間で約105万円になります。これは購入費であって維持費ではありませんが、ユーザーにとっては毎月の「車にかかるお金」という意味では同列に感じる負担です。
さらに、車両保管に関連する費用として、洗車代(月1回3,000円で年間3万6,000円)、カーポートの賃料や保険の特約費用なども加算されます。これらをすべて含めると、維持費+付随コストの合計は100万円以上に達することもあります。
つまり、レクサスLSを所有するということは、単に“高級車に乗る”だけでなく、年間100万円規模の出費を覚悟した生活設計が求められるということでもあります。維持する価値があるかどうかは、使い方や価値観次第とも言えるでしょう。
維持費の内訳を徹底解剖【レクサスLSオーナー必見】
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【燃料代】ハイオク仕様LSの月間燃費コストは?
レクサスLSの多くのグレード、特にLS460やLS500はハイオクガソリンを指定燃料としており、レギュラー車と比較すると燃料コストが高くなります。具体的に、LS460(2006年式)の燃費は約9.1km/Lで、年間1万kmの走行ならば月平均で約1,650km。必要なハイオクは月約91L、ガソリン単価が180円なら月間約1万6,380円の燃料費になります。
これを年間に換算すると、19万7,640円程度。この数値は「エコドライブを心がけた場合」の想定であり、街乗り中心の使用で燃費が下がると20万円を超えることも珍しくありません。さらに、ハイブリッド仕様のLS500hであっても、車重の影響で実燃費は13〜15km/Lほどにとどまり、同様に燃料費は高めになります。
【自動車税】排気量別の課税金額と重課の落とし穴
レクサスLSシリーズは総じて排気量が大きく、税金が高いという特徴があります。たとえば、LS460は排気量4,608ccであり、この場合の自動車税は10万1,200円(13年以上経過で重課税対象)です。
重課の制度では、初年度登録から13年以上が経過すると、通常よりも15%程度高い税率が適用されます。つまり、年式の古いLSを購入すると、見た目の車両価格が安くても、毎年の固定費が重くのしかかってくる点に注意が必要です。
なお、LS500(V6 3.5Lターボ)でも、排気量3,445ccにより自動車税は約6万7,000円となります。モデルによって大きく差があるため、購入前には税額シミュレーションをおすすめします。
【任意保険】LS460/LS500で比較!グレード別保険料例
任意保険の金額もレクサスLSでは比較的高めです。具体例として、30歳・6等級・通勤使用・本人限定運転・車両保険ありという条件で見積もった場合、LS460では年間12万4,103円というデータがあります。
グレードによって保険料は異なり、LS500hなどのハイブリッドモデルでは修理費用が高額になるため、車両保険の保険料がさらに加算される傾向にあります。また、事故歴がある中古車や、型式によっても保険料率が異なるため、事前に複数社での見積もり比較が重要です。
【車検】ディーラー vs 民間工場、費用と整備の違い
車検については、ディーラーでの整備費用はやや高額になりますが、純正パーツの使用や整備保証がつく安心感があります。たとえば、LS460のディーラー車検では、点検費用を含めて約14万5,000円(2年分)がかかるとされています。これを年割りすると年間約7万2,500円の費用です。
一方、民間工場や整備専門店を利用すれば、10万円前後で収まる場合もありますが、部品の入手や保証対応には違いがあるため、車齢や状態に応じて選ぶ必要があります。
2-5. 【メンテナンス費】故障リスクと年式による違い
レクサスLSは品質が高い一方で、年式が古くなると消耗品の交換が一気に必要になることもあります。定期的なオイル交換やフィルター交換はもちろんのこと、タイヤやブレーキパッド、エアコンの修理など、1つの修理が数万円〜数十万円になることも少なくありません。
たとえば、20インチ以上のタイヤは4本交換で約20万円前後かかることもありますし、エアサスの不具合が出れば修理費用が30万円超になるケースもあります。こうした背景から、年間のメンテナンス費は最低でも10万円、最大で30万円以上を見込む必要があります。維持する覚悟と計画が重要になるパートです。
レクサスLSの維持費が高くなる3つの要因
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年式が古くなると「税金・修理費」が跳ね上がる理由
レクサスLSの維持費が高騰する大きな要因のひとつが「年式の古さ」です。まず見逃せないのが自動車税の重課制度。初年度登録から13年を超えると、自動車税が約15%増しで課されます。例えば、LS460のように排気量が4,608ccの車種では、通常でも8万8,000円ほどの税金が、重課対象になることで10万1,200円へと上昇します。
加えて、古い車はどうしても消耗部品や電子制御部の劣化が進んでおり、突発的な修理費用がかさみやすい傾向にあります。たとえば、エアサスペンションの故障修理には30万円以上がかかることもありますし、電装系のトラブル修理も10万円単位になるケースが少なくありません。
つまり、「車両本体が安いから中古のLSを買う」という選択肢は一見お得に見えますが、実際には年式が古いことで維持コストが急増するリスクを抱えるということになります。車齢によっては、購入後すぐに高額な整備が必要となることもあるため、初期費用だけでなく中長期の維持費も考慮した判断が求められます。
ランフラットタイヤ&純正部品の価格事情
もうひとつのコスト増加要因が「パーツ単価の高さ」です。特に目立つのがランフラットタイヤの採用です。LS500hなど一部グレードには標準装備されており、通常のタイヤと違ってパンクしても一定距離を走行できる構造ですが、その分価格が高いのがネックです。
具体的には、20インチのランフラットタイヤ1本あたりが5万円〜6万円することもあり、4本交換で20万円超の出費となるケースもあります。さらに、ホイールに適合するモデルが限られるため、選択肢も少なくなりがちです。
また、レクサスの純正部品は、信頼性が高い分、価格もプレミアムです。たとえば、エアコンのコンプレッサー交換だけで15万円以上、LEDヘッドライトユニットは片側10万円以上することも珍しくありません。
こうした高額部品の存在は、万が一の故障や劣化が起きた際に一気に維持費を押し上げる原因になります。高級車としての性能と快適性を保つためには、それに見合ったパーツコストを覚悟する必要があるのです。
高級セダン特有の隠れコストとは?
レクサスLSのようなフラッグシップセダンには、「見えにくいけれど確実に効いてくる」隠れた維持コストが存在します。代表的なのがガソリン代や保険料だけではない、周辺環境のコストです。
たとえば、車両サイズが大きく、全長が5メートル近くあるLSを保管するには、それ相応の駐車スペースが必要です。都市部ではワイドサイズ対応の駐車場は割高で、月額3万円〜4万円と高額になるケースもあります。
また、レクサスのブランドイメージを保ちたいという心理から、純正アクセサリーや高品質の洗車用品、ディーラー推奨のケミカル用品を選ぶ方も多く、年間にすると数万円の追加出費になることがあります。
さらに、オーナーズクラブやメンテナンスイベント、定期点検パッケージの加入など、ライフスタイルとしての“レクサス”を楽しむための費用も発生しがちです。これらは任意ではあるものの、所有する喜びと同時に負担にもなり得る「高級セダンならではのコスト構造」と言えるでしょう。
維持費を抑える裏技&見直しポイント
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保険見直し術:等級・補償内容の最適化
任意保険の見直しは、レクサスLSの維持費を抑えるうえで非常に有効な手段です。たとえば、初年度契約時は6等級で年間12万円超だったとしても、無事故で数年乗れば等級が上がり保険料も大幅に下がる可能性があります。
また、補償内容を“必要な範囲に絞る”ことで節約が可能です。たとえば、家族での使用がなく本人しか運転しない場合は、運転者限定特約を付けることで保険料をカットできますし、車両保険を「一般型」から「エコノミー型」に変更するだけでも数万円の節約になります。
複数の保険会社での相見積もりをとることも必須です。同じ条件でも会社によって金額に差があるため、毎年更新時には見直す癖をつけておくと、維持費の圧縮に大きく貢献します。
車検・整備はレクサス店以外でもOK?
ディーラー車検は信頼性が高い一方で、やはり費用が高くなりがちです。点検や部品交換がセットになっているため、LSクラスでは1回あたり14万円〜16万円前後になることもあります。
その一方で、認証工場やレクサス車の取り扱いに慣れた専門店を選べば、同様の整備内容でも10万円程度で収まるケースもあります。純正パーツの取り寄せも可能な店舗を選べば、保証内容以外は大きなデメリットもなく、費用を抑えつつ整備が受けられます。
特に、年式が古くなったLSを長く乗り続ける場合、ディーラーと民間整備の使い分けをすることで、年間維持費に大きな差が出てくるでしょう。
燃費改善につながる簡単メンテナンス3選
燃料代の節約には、ちょっとしたメンテナンスや運転習慣の見直しが効果的です。以下の3つは、特にレクサスLSに効果が出やすいポイントです。
- エンジンオイルの定期交換
エンジン内部の抵抗を抑え、燃焼効率を改善します。指定粘度の高品質オイルを使用することで、燃費が数%向上することもあります。 - タイヤ空気圧の管理
空気圧が低下すると転がり抵抗が増え、燃費が悪化します。月に1回のチェックで、無駄な燃料消費を防止できます。 - エアフィルターの交換
吸気系の汚れはエンジン効率に直結します。1万kmごとの交換を目安にすることで、燃焼効率と出力が改善され燃費向上につながる可能性があります。
このように、日常的なケアでも十分に燃費改善が見込めるため、「レクサス=燃費が悪い」と諦めずに、できる範囲の整備やチェックを習慣化することが大切です。
実際の声:レクサスLSオーナーの維持費事情
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中古LS460オーナーのリアルな出費とは?
中古のLS460(初代モデル・2006年式など)を購入したオーナーの多くが共通して語るのが、「本体価格は手頃だったが、維持費は予想以上にかかった」という点です。実際、中古車市場では走行距離10万km超のLS460が100万円前後で販売されているケースもあり、一見すると非常にお得に感じます。
しかし、こうした車両は自動車税の重課対象(13年以上経過)となっており、年間の自動車税だけでも10万1,200円がかかります。さらに、燃費は9.1km/L程度で、ハイオク仕様ということもあり、年間燃料代は約20万円近くに上ります。
加えて、古くなると避けられないのがメンテナンス費です。オーナーの声では、「エアサスの交換で30万円以上かかった」「タイヤ交換だけで20万円近かった」といった具体的な支出が多く見られます。また、任意保険料も新車よりは安くなる傾向がありますが、それでも年間10万円前後を見込む必要があります。
このように、車両本体はお得でも、年間の維持費がトータルで50〜80万円に達する可能性があることを理解しておく必要があります。購入後の予算計画をしっかり立てることが、中古LSを後悔なく所有するカギになります。
新車LS500hユーザーが語る、維持の覚悟と満足度
一方、新車でLS500h(ハイブリッド仕様)を購入したオーナーは、維持費に関してある程度の覚悟を持っており、「費用はかかるが、それに見合う価値がある」と語る人が多いのが印象的です。
LS500hの燃費はカタログ値で約16.4km/L(WLTCモード)とされているものの、実際の市街地走行では13〜14km/Lに落ち着くケースが多いようです。それでもLS460に比べれば年間燃料代は15万円前後に抑えられるため、ハイブリッドの恩恵は実感されています。
車両価格は新車で1,200万円前後と高額ですが、その分、メーカー保証や最新装備が整っており、突発的な修理費が少ない点も安心材料です。さらに、レクサスケア(新車購入時の無料点検プログラム)によって、最初の数年間のメンテナンス費用は抑えられるというメリットもあります。
「駐車場代などを含めると年間100万円以上かかるが、その快適性とステータス感を考えると妥当」といった声も多く、維持費に見合う高級体験を得られることが、新車ユーザーの満足度の高さにつながっているようです。
維持費が負担に…売却や乗り換えを考えるべきタイミング
出典:LEXUS
高く売れるタイミングと買取価格の傾向
レクサスLSのような高級セダンは、一定の需要があるため年式が古くなっても「安定した査定額」が付きやすい傾向にあります。特に年式10年以内・走行距離10万km未満の車両は、比較的高額での買取が期待できます。
売却タイミングとしては、車検の直前やタイヤ・ブレーキの交換時期前に決断するのがおすすめです。これらの費用をかけずに済むため、出費を最小限に抑えられるうえ、査定額にも影響しにくいです。
また、モデルチェンジやマイナーチェンジの前も狙い目です。新型が発表されると中古市場が賑わい、現行モデルの流通が活発になります。反対に、モデルチェンジ直後は需要が落ち着くため、売却価格も下がる傾向があるため要注意です。
買取価格を高く保つには、整備記録簿の保管や定期的な洗車・内装クリーニングなど、車の状態を良好に保つことが何よりも重要です。
買取実例:13年落ちLSの査定価格はいくら?
では実際に、年式が古くなったLSがどれほどの査定になるのでしょうか。競合記事でも紹介されているように、13年以上経過したLS460(2006年式)であっても、走行距離や車の状態が良ければ数十万円〜100万円超の査定がつくケースもあります。
例えば、フルオリジナル状態で内外装が良好、定期整備を欠かさず実施している個体であれば、2024年の市場では60〜90万円台の査定がつくことも。一方で、事故歴がある、整備記録がない、車検切れといった条件だと、20万円以下になることも珍しくありません。
古いLSでも、「価値をわかる買取業者」に依頼することが非常に重要です。特に、レクサス専門の査定業者や旧車に強い店舗は、市場価格より高めの査定を出してくれることが多いです。売却前には一括査定や口コミチェックをして、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
【まとめ】レクサスLSの維持費は高い?選ぶ価値と賢い向き合い方
出典:LEXUS
レクサスLSは、その優れた走行性能、圧倒的な静粛性、そして高級感ある内装が魅力のフラッグシップセダンです。しかし、それに見合った維持費用が必要になる車種でもあります。
特に中古で購入する場合は、税金・燃料代・メンテナンス費の3つが大きなコスト要素になります。年式やグレードによっては、年間50〜80万円超の出費が発生することもあります。ただし、燃費を改善するメンテナンスや保険の見直し、整備費の最適化によって、維持費をある程度コントロールすることも可能です。
また、維持が厳しいと感じたときは、タイミングを見て売却や乗り換えを検討するのも一つの選択肢です。状態が良ければ、13年落ちのLSでも買取価格がしっかりつくため、決して「乗り潰し専用」ではありません。
レクサスLSは“持つ楽しさ”と“維持の覚悟”が両立する一台です。しっかりと維持費の実情を理解したうえで、自分のライフスタイルに合った形で楽しむことが、賢い向き合い方と言えるでしょう。
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