高級車を所有する人にとって、もはや他人事では済まされない「自動車盗難」。特にトヨタのランドクルーザーなど、日本車の人気モデルが外国人グループによって狙われ、偽造ナンバーで千葉のヤードに運ばれ、海外へ転売されるケースが急増しています。
今回の記事では、千葉県山武市でアフガニスタン人3人が現行犯逮捕された事件を軸に、ヤードの実態や窃盗グループの手口、海外需要との関係を詳しく解説。さらに、一般人ができる具体的な防犯対策や防犯グッズの選び方まで紹介します。あなたの愛車を守るために、今知っておくべきリアルな情報がここにあります。
事件の概要と逮捕の経緯
出典：yahooニュースFNNプライムオンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/5777c8eebd9597766839b8b4b2a3da81373f2b97
千葉県山武市で逮捕された3人のアフガニスタン人
2025年10月18日、千葉県山武市板川にあるヤードにて、3人のアフガニスタン国籍の男性が現行犯逮捕されました。容疑は、自動車盗難の被害に遭っていた高級SUV「トヨタ・ランドクルーザー」を、盗難車だと知りながら保管していたことです。逮捕されたのは、ダードモハマド・アリアクバル容疑者ら3名で、捜査当局は彼らが組織的に盗難車を扱っていたと見て、余罪を含めて捜査を進めています。
逮捕に至ったのは、盗まれたランドクルーザーが偽造ナンバーを取り付けた状態でヤードに搬入される瞬間を、警察が事前に張り込み中に確認したことがきっかけです。捜査員が現場に踏み込んだ際、容疑者らはすでに車両を解体しようとしていたとのことです。この行動からも、盗難車を迅速に分解・輸出する体制が整っていた可能性が高いと考えられています。
こうした外国籍の容疑者が関与する盗難事件は、近年、都市部を中心に増加傾向にあり、特に高級車をターゲットとする手口が目立っています。今回のケースはその象徴的な事例といえるでしょう。
名古屋で盗まれた高級車「ランドクルーザー」の保管現場
事件の発端となったランドクルーザーは、愛知県名古屋市内で盗まれたもので、被害者が盗難届を出していた車両でした。市場価格では1,000万円を超えることもある人気の高級SUVで、特に中東やアフリカ諸国など海外での需要が非常に高く、窃盗グループにとっては「換金性の高い資産」とされています。
発見されたヤードは、千葉県山武市の郊外に位置し、人目につきにくい場所にあります。このような場所が保管拠点として選ばれるのは、盗難車を見えないところで保管・解体・輸送準備ができるためと見られます。実際、車両には偽のナンバープレートが装着され、国内流通とは異なるルートで国外へ持ち出すことを前提とした痕跡が多数確認されました。
警察は、これらの拠点が窃盗車両を効率的に処理し、売買する「ハブ」として機能しているとみており、背後に国際的な組織犯罪が関与している可能性も視野に入れています。
ヤードの実態と海外転売のルート
出典：yahooニュースFNNプライムオンライン
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なぜ盗難車が千葉のヤードに？
千葉県という地域は、東京湾岸や成田空港にも近く、貨物輸出の物流面で非常に利便性が高いエリアです。窃盗団がこの地域を保管場所に選んだ背景には、盗難車両を短期間で港へ運び出し、迅速に海外へ送るための地理的メリットがあると考えられます。
また、千葉県山武市のような郊外地域は、広大な敷地が比較的安価に確保できるため、倉庫やヤードを設置するのに適しているという側面もあります。住宅地から距離がある場所なら、騒音や怪しい出入りがあっても通報されにくいという事情も、窃盗団にとっては好都合です。
このようなヤードでは、輸送コンテナの手配や書類の偽装なども行われているケースが多く、窃盗グループが単なる“盗み”だけでなく、輸出までをワンストップで行える体制を持っていることがうかがえます。
偽造ナンバーと解体作業の現場とは
今回の事件で発見されたランドクルーザーには、すでに偽造されたナンバープレートが装着されており、捜査関係者が現場に到着した際には、解体作業が進められていたと報じられています。この手口は、盗難車両の“足がつかない状態”を作るための典型的な方法です。
偽造ナンバーを使えば、一見すると合法的な車両に見せかけることができ、警察の目をかいくぐって移動させることも可能になります。また、部品単位に解体することで、「一台の車」としての識別が困難になるため、海外への輸出時に見つかりにくくなるのです。
さらに、一部のヤードでは、専門の技術者が常駐しており、エンジンや電子制御ユニットなどの高価なパーツを取り外して販売するなど、違法な“自動車解体ビジネス”が行われている実態も明らかになっています。これらのパーツは、特に現地で部品供給が難しい国や地域で重宝され、正規ルートで購入するよりも安価に手に入ることから、需要が後を絶ちません。
警察は現在、他にも同様の保管拠点が存在する可能性を視野に入れて捜査を進めており、今回の事件が氷山の一角に過ぎない可能性も否定できません。
急増する高級車窃盗と外国人グループ
画像：イメージ画像
「ランドクルーザー」「アルファード」など人気車種がターゲット
現在、日本国内で高級車の窃盗が相次いでいます。中でも特に狙われやすいのが、トヨタの「ランドクルーザー」や「アルファード」といった人気車種です。これらの車両は、日本国内でもプレミアがつくほどの人気を誇るだけでなく、海外市場でも非常に高く評価されており、需要が途切れることがありません。
ランドクルーザーに関しては、モデルによっては新車価格で700万円を超え、中古でも1,000万円近い値がつくケースもあるほどです。また、「アルファード」はアジア諸国を中心にVIP用車両としてのニーズが強く、年式や走行距離を問わず高値で取引される傾向があります。
こうした背景から、これらの車種は外国人を含む窃盗グループのターゲットになりやすく、盗難後すぐにヤードで解体され、部品または車両ごと海外に転売される流れが定着しているのが実情です。今回の事件で逮捕された3人のアフガニスタン国籍の容疑者も、名古屋で盗難されたランドクルーザーを千葉県山武市のヤードに保管していたことから、明らかに海外転売を目的としていたと考えられます。
このような犯罪には、海外から日本に入国して活動する窃盗グループが関与しているケースが多く、彼らは短期間で車を盗み、分解し、輸出する一連のプロセスを高速でこなします。日本国内の防犯意識が高まっている中で、逆に彼らの手口も巧妙化しているのが現状です。
窃盗グループの手口と海外需要の関係性
窃盗グループは、まず標的の車両を事前にリサーチし、防犯対策が甘い車を狙って行動します。その際に使用されるのが、車両のセキュリティを突破する専用のツールです。最近では「ゲームボーイ」と呼ばれる特殊機器が使われており、これを使えば短時間でドアロック解除やエンジン始動が可能になるとされています。
犯行は深夜帯や人気の少ない時間帯に行われることが多く、盗んだ車はすぐに偽造ナンバーをつけて移動。千葉県のように港や空港へのアクセスが良好な地域にあるヤードへと運び込まれます。ヤードでは解体や部品の取り外しが手際よく行われ、最終的には海外へと出荷されるのです。
特に中東、東南アジア、アフリカ地域では、日本製の車が高性能・高耐久であるとして非常に人気があり、盗難車であっても高額で取引される現実があります。こうしたニーズが絶えない限り、グローバルな窃盗ネットワークは衰えることなく、日本国内での高級車盗難も減少しないと考えられます。
一般人が取るべき防犯対策
ハンドルロックやGPSなど有効な手段は？
高級車を所有している方にとって、防犯対策はもはや「必須」と言える状況です。実際に車両の盗難を防ぐためには、複数の防犯対策を組み合わせることが非常に有効とされています。
まず物理的な防御として代表的なのが「ハンドルロック」や「タイヤロック」です。これらは原始的な手法ですが、窃盗犯にとっては作業時間を要するため、抑止力として非常に効果があります。また、最近ではGPSを活用した「車両追跡システム」を導入するオーナーも増えており、盗難後の早期発見・回収にもつながることがあります。
エンジン始動にPINコード入力を求める「イモビライザー」や、ステアリングに設置する警告ランプなども、犯罪をためらわせるポイントになります。要は、「この車は盗むのに手間がかかりそうだ」と思わせることが防犯の第一歩です。
防犯カメラやアプリの活用事例
住宅や駐車場に「防犯カメラ」を設置することも、非常に効果的です。最近ではネットワーク対応のカメラが普及しており、スマートフォンのアプリからリアルタイムで映像を確認できるものも多くあります。異常を検知した際にスマホへ通知が来る機能が付いている製品もあり、犯行の初期段階で気付ける可能性が高まります。
また、スマートホーム機器と連動した「動体検知センサー付きライト」や「警報音付きブザー」も有効です。これらを使うことで、車に近づく不審者を即座に威嚇し、犯行の抑止に繋げることができます。
近年は、盗難対策専用アプリも開発されており、車のドアが開いた瞬間やGPSの位置情報が動いた時に通知してくれる機能もあります。スマホと連携させることで、外出中や深夜でも迅速に対応できる体制を作ることが可能です。
高級車を所有する以上、防犯意識を高めることは欠かせません。狙われやすい車種であるほど、オーナーが率先して多層的な対策をとることが、盗難被害から愛車を守る最善策となります。
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