横綱・大の里の休場に対し、日本相撲協会の八角理事長が「大変遺憾」と発言したことが波紋を呼んでいます。相撲ファンからは「八角理事長やばい」「相撲協会おかしい」といった声がSNSで噴出し、今回の発言が力士本人だけでなく、相撲界全体の体質を浮き彫りにしたとも言われています。
この記事では、問題となった発言の背景や協会の「総意」とは何だったのか、なぜその言葉がここまで物議を醸したのかをわかりやすく整理。さらに、力士ファーストが求められる現代において、古い価値観とのギャップや、今後の課題についても詳しく解説します。
発言の真意、SNSの反応、そして相撲界が抱える構造的な問題まで、徹底的に掘り下げます。
1. 八角理事長の「遺憾」発言とは何だったのか
1-1. 千秋楽の協会あいさつで明かされた真意
2025年11月23日、大相撲九州場所の千秋楽において、日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)が行った協会あいさつが波紋を広げています。問題視されているのは、その冒頭で口にした「横綱の休場は大変遺憾でございます」という一言です。
この発言は、同場所で途中休場した新横綱・大の里を念頭に置いたもので、観客や関係者に向けた協会としての総括的コメントとして述べられました。しかし、単なる感想というよりも「協会の総意」として語られたことで、世間では「圧力的」「切り捨てのように聞こえる」といった受け止め方が広がっています。
理事長としての公式コメントが、選手のコンディションや事情をどこまで汲んでいるのか。そうした点が明確にされないまま「遺憾」と表現されたことに対し、疑問や批判の声が相次いでいます。
1-2. なぜ横綱・大の里の休場に触れたのか
今回の大相撲九州場所は、横綱昇進直後の大の里が注目されていた場所でもありました。新横綱として初めて土俵に立つはずだった大の里は、場所中盤で右膝の故障により途中休場を余儀なくされます。
この休場は、多くのファンにとってショッキングなものであり、興行的にも大きな影響を与えました。だからこそ、協会側があえて言及せざるを得なかったという側面もあるでしょう。
しかし問題は、その表現の仕方です。大の里は全身全霊で土俵に臨み、痛みと戦いながら横綱としての責務を果たそうとしていました。そんな中での休場に対し、「遺憾」と断じたことは、彼の努力や苦悩を軽視していると受け取られても仕方がありません。
2. 相撲協会が「総意」として示した意図とは
2-1. 協会の公式見解:「盛り上がりに水を差した」
協会側は、今回の大の里の休場により九州場所全体の盛り上がりが損なわれたとの認識を示しています。八角理事長のあいさつには、「力士たちはご期待に応えた」という一文も盛り込まれており、大の里を除いた三役以上の力士たちの奮闘を称えつつも、主役の一人である横綱が欠けた事実には、強いトーンで遺憾の意が示されました。
このように、あいさつ全体としては興行としての総括を意識した内容であり、「観客に対する説明責任」を果たすことが目的だったとも考えられます。しかし、「総意」という表現には、協会内部に異論はなかったのかという疑問も残ります。
内部における合意形成のプロセスや、多様な意見がどう扱われているのかが見えない今、「総意」という一言がかえって不信感を招いてしまっているようにも映ります。
2-2. 力士たちの奮闘への評価と落差
八角理事長はあいさつの中で「力士たちは1年納めの九州本場所にふさわしい熱戦を繰り広げ、ご期待に応えた」と述べ、力士全体の奮闘には一定の評価を示しています。この点についてはファンの多くも共感しており、若手力士の活躍や接戦の多さは確かに場所を盛り上げました。
しかし、その一方で、横綱・大の里に対する「遺憾」という言葉が対照的に扱われたことで、「えこひいきではないか」「力士を公平に見ていない」といった印象を持つ人も少なくありません。
相撲は精神的な重圧も大きい競技であり、けがとの戦いは日常茶飯事です。だからこそ、横綱が無理をせず休場したことに対しては、もっと慎重な配慮があってもよかったのではないかという声も出ています。
3. SNSで噴出する「八角理事長 やばい」「批判」の声
3-1. 「休場=悪」なのか?ネット世論の反応
SNS上では、「横綱の休場=悪」というようなメッセージを読み取ったユーザーから批判が噴出しています。
「八角理事長、相変わらずやばい発言」「まだこんな昭和みたいな価値観なのか」といった投稿が見られ、特に若い世代や女性ファンを中心に「コンディションを整えることの大切さを無視している」といった声も上がっています。
また、現代ではアスリートファーストという考え方がスポーツ界全体で浸透してきている中、大相撲の伝統的な精神論とのギャップが浮き彫りになっているとも言えるでしょう。
3-2. ファンや有識者が語る“違和感”
ファンの中には、「理事長の言葉がまるで処分通告のように聞こえた」という意見も見られました。言葉の選び方ひとつで、選手への印象や世間の捉え方が大きく変わるという点で、今回の発言は重大な意味を持ちます。
また、スポーツジャーナリストの間でも、「なぜあの場でわざわざ『遺憾』と言う必要があったのか」「もっと言葉を選べなかったのか」という指摘がされています。
相撲ファンは力士を家族のように応援する傾向が強いため、大の里を思いやる声が特に強く、今回の発言は「その気持ちに水を差した」という点で、深い失望を招いたと見ることができます。
今後、相撲協会がこうした世論や声にどう応えていくかが注目されます。
4. 「相撲協会 おかしい」の背景にある構造的問題
4-1. 八角理事長体制と「総意」決定プロセスの不透明さ
今回、八角理事長が口にした「協会の総意として遺憾である」という表現に、多くの人が疑問を感じました。特に問題視されているのは、「総意」という言葉の裏側がまったく見えないことです。
日本相撲協会は公益財団法人であり、理事会を中心に意思決定がなされます。しかし、そのプロセスが一般に明かされることは少なく、実際に理事会でどんな議論があったのか、どのような経緯で「遺憾」という強い言葉が使われたのかは、一切公表されていません。
このようなブラックボックス的な運営体制は、外部から見て「時代錯誤」「不透明」と感じさせる要因となっています。協会内では忖度や前例主義が根強く残っているとされ、現場の力士や親方の意見がどれほど反映されているのかも不明です。
特に今回は、新横綱・大の里という将来性の高い若手力士が体調不良で休場を選んだにもかかわらず、それに対して「遺憾」と言い切る結論に至った理由が一切説明されていません。このような状況では、「相撲協会は本当に選手のことを考えているのか?」という疑念が生まれても無理はありません。
4-2. 力士ファーストはどこへ?相撲界の古い価値観
多くのスポーツ団体が「アスリートファースト」の理念を掲げ、選手の心身のケアやキャリア支援に力を入れている中、相撲界は未だに「根性」「我慢」といった昭和的な価値観から脱却できていないという批判があります。
今回の八角理事長の発言も、その象徴として受け取られています。「休場は仕方がない」ではなく、「遺憾である」とする発言は、暗に「出るべきだった」「出なかったことが間違いだった」といった印象を与えてしまいます。
もちろん、横綱という地位において高い責任感が求められるのは当然ですが、それ以上に、心身の状態を無視して出場を強いるような空気があるとしたら、それは時代遅れの文化と言わざるを得ません。
力士たちは命がけで土俵に上がっています。けがを押して無理に出場すれば、その後の選手生命に大きな影響を及ぼすこともあります。だからこそ、コンディションを尊重する姿勢こそが、今の時代のスポーツ界に求められているはずです。
しかし今回のように、けがによる休場に対して「協会の総意」として否定的なニュアンスを含んだ発言が出てくるようでは、「力士ファースト」は単なる掛け声にすぎないのではないかという声が強まってしまいます。
5. 今後の課題:横綱の体調管理と協会の発信力
5-1. 選手のコンディション優先の新たな潮流へ
大の里のように若くして横綱に昇進した力士にとって、プレッシャーと期待は想像を絶するものです。その中で、けがを抱えながらの出場を続けることにはリスクが伴います。
これまでの相撲界では、「休場=弱さ」「出ることに意味がある」といった価値観が根付いていましたが、そろそろその考えを見直す時期に来ているのではないでしょうか。
例えば、野球やサッカーなど他のプロスポーツでは、選手の体調管理を重視し、無理をさせないシステムが構築されています。相撲界でも、スポーツ医学の導入や、コンディションチェックの体制を整えることで、力士の健康と競技人生を守る方向へシフトすべきです。
大の里のように将来を背負う存在に無理を強いるのではなく、「長く活躍してもらう」ための支援が、これからの相撲界には求められています。
5-2. 「発言」の重みをどう扱うべきか
理事長の発言は、そのまま相撲協会の公式見解と見なされることになります。だからこそ、たった一言の「遺憾」が、力士本人だけでなくファンや関係者に与える影響は極めて大きいのです。
今回の発言についても、理事長自身がどのような意図を込めたのかは明確にされていませんが、結果として「非難」と受け取る人が多かったことは事実です。
今後は、発言を行う際にもっと慎重さが求められると同時に、言葉が持つ重みについての意識改革も必要です。特に、スポーツ選手にとってメディアや協会上層部の言葉は、自らの価値や評価を左右する大きな要素になります。
だからこそ、力士の努力や苦悩を正しく伝え、尊重するような発信のあり方が、相撲界全体の信頼を高めるために不可欠です。理事長をはじめとする協会幹部の発言が、真に力士のためを思って発せられるものであるならば、その言葉に対する世間の受け止め方も、きっと変わっていくはずです。
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