「BMW 1シリーズの新型が売れていない」との声がネット上で増えているのをご存知でしょうか?人気車種のはずなのに、なぜそう言われるのか。その背景には、フルモデルチェンジによる駆動方式の変更やデザイン評価の分かれ、さらには“BMWらしさ”の変化など、さまざまな要因が絡んでいます。
この記事では、売上動向や評判から、FRからFFへの変化、そしてファン離れや価格戦略の実態まで、BMW 1シリーズの「売れない」とされる理由を多角的に検証します。購入を検討している方、評価に疑問を持っている方にとって、きっと判断材料になるはずです。
1. なぜBMW 1シリーズの新型は「売れない」と言われるのか?
出典:BMW
1-1. 売上動向とネット上の評判
BMW 1シリーズといえば、かつては“手が届くプレミアムコンパクト”として非常に高い人気を誇っていました。ところが、近年の新型モデルに対しては、「売れていないのでは?」という声が増えています。販売台数の公表が少ないため正確な数字は不透明ですが、SNSや車関連の口コミサイトでは、「街で見かける頻度が減った」「ディーラーでの在庫が目立つ」などといったリアルな声が目立ちます。
また、販売店の営業担当者によれば、来店客からの第一声が「1シリーズって今どうなの?」という疑問形であることが多く、新型への関心よりも“様子見”の姿勢が強いとのこと。こうした反応の背景には、新型モデルに対する印象が薄い、あるいはネガティブなイメージが先行してしまっている現実があります。車の購入はイメージや口コミが大きく影響する分野ですので、「売れていない」という空気感そのものが、さらに購買意欲を鈍らせているとも言えそうです。
1-2. フルモデルチェンジの影響(FRからFFへ)
BMW 1シリーズが大きく方向転換したのは、2019年のフルモデルチェンジです。それ以前のモデルはFR(後輪駆動)方式を採用しており、走りにこだわるドライバーから特に高い支持を受けていました。しかしこのモデルチェンジを機に、駆動方式はFF(前輪駆動)に変更されました。これが賛否の大きな分かれ目となっています。
FF化によって室内空間が広くなり、居住性や荷室の実用性は大きく向上しました。確かに日常使いや家族ユースにはありがたい変化なのですが、一方で「BMWらしさがなくなった」「普通の車になった」という声も多く上がりました。特に走りのダイレクト感やスポーティさに魅力を感じていた従来のファン層にとって、FFへの変更はブランドイメージの毀損とも受け取られてしまったのです。
これにより、単なる機能面では進化していても、“BMWである理由”を求めていた層には刺さらなくなってしまいました。こうしたギャップが、購買層の縮小や販売の停滞につながっている可能性は否めません。
2. 「デザインがダサい」との声の真相
出典:BMW
2-1. 新型デザインに対する賛否
新型BMW 1シリーズに対して、「ダサい」「安っぽくなった」といった評価がネット上で見られますが、もちろん全員がそう思っているわけではありません。現行モデルのデザインは、先代よりも丸みを帯びたシルエットとなり、フロントフェイスも穏やかでマイルドな印象に変わっています。これにより、これまでのシャープで攻撃的な雰囲気を好んでいたユーザーからは、「物足りない」「らしさが消えた」といった反応が出るのは自然なことかもしれません。
ただしその一方で、丸みを帯びたデザインや広めのフロントグリル、LEDヘッドライトなどが「上品で今風」と評価されるケースもあり、見た目の印象はまさに人それぞれです。特に女性ユーザーやファミリーユースを想定する層からは、「優しい顔つきで親しみやすい」「街乗りでも映える」というポジティブな感想も上がっています。
つまり、「ダサい」と感じるかどうかは、従来のBMWの印象にどれだけ期待していたかによる部分が大きく、新旧ユーザー間での認識のズレが評価に表れていると言えるでしょう。
2-2. 2シリーズとの類似と独自性の欠如
デザインに関してもう一つ指摘されるのが、「2シリーズ アクティブツアラーと似ている」という点です。フロントグリルの形状や全体のフォルム、内装のレイアウトなど、同じプラットフォームを共有していることもあって、見た目の差異が小さく感じられてしまいます。
特にBMWファンの中には、「せっかくの1シリーズなのに、2シリーズと見分けがつかない」「独自性が薄れてしまった」といった不満を抱く人もいます。これまで1シリーズは、コンパクトながらも独立した存在感を放つモデルとして存在していましたが、現在は“兄弟車の一員”という印象が強くなってしまっているのです。
こうした「どれも似たように見える」という感覚は、ブランドの個性を重視するユーザーにとっては大きなマイナスとなりかねません。特にプレミアムコンパクトカーの分野では、見た目の差別化は購買の大きな動機になりますので、デザインの独自性を求める層からは、新型1シリーズが魅力的に映りにくくなっているのが現状です。
3. BMWファンが離れた?イメージの変化
出典:BMW
3-1. スポーティ路線からファミリーユースへ
BMW 1シリーズは、もともと「プレミアムコンパクト+スポーティ」という唯一無二のポジションで高く評価されていました。とくにFR(後輪駆動)を採用していた頃のモデルは、クラスを超えた走行性能を持ち、走りにこだわるファンから支持されていたのです。しかし、2019年のフルモデルチェンジでFF(前輪駆動)へと移行したことにより、その“走りの個性”は大きく変わってしまいました。
もちろん、FF化によって室内空間は広がり、リアシートの居住性や荷室容量が改善されるなど、実用面では確かな進化があります。加えて、ハンドリングも穏やかで運転しやすくなり、誰にでも扱いやすい車へと生まれ変わったのも事実です。ただその反面、「BMWならではの操る楽しさが減った」「前よりも普通の車になった」という声がファン層からは多く聞かれています。
結果として、従来のBMWらしい硬派な走りを求めるユーザーは離れ、一方でファミリーユースやライトユーザーが新たな購買層として注目するという構図が生まれています。1シリーズは今や、“走りのBMW”というよりも、“乗りやすいBMW”へと路線変更したことで、かつてのブランドイメージとのギャップを感じたファンが距離を置いているのが実情です。
3-2. 「貧乏BMW」と呼ばれるようになった背景
BMW 1シリーズが「貧乏BMW」と揶揄されるようになった背景には、価格帯の戦略とブランドポジションの変化があります。1シリーズはBMWの中でもエントリーモデルとして位置づけられ、価格も300万円台からと比較的手が届きやすい設定です。もちろん、これは新たな顧客層を獲得するうえで重要な役割を果たしていますが、その“手頃さ”が一部の人々にはマイナスに映っているのです。
さらに、FF化によって製造コストが削減され、他のBMW車種との設計共通化も進んだ結果、「BMWにしては安っぽい」「プレミアム感が薄れた」と感じる層が一定数存在します。たとえば、2シリーズ アクティブツアラーと内外装のデザインが近く、1シリーズの個性が感じづらいという点も、“廉価モデル”という印象を強める一因になっています。
また、車体サイズがコンパクトであることや、都市部での使用に向けたスペックが中心であることも、高級車らしさよりも実用性が前面に出ている印象につながっています。その結果、「BMWに乗っているけど、1シリーズでしょ?」「あれはちょっと貧乏くさいよね」といった偏見めいた見方をされてしまうことがあるのです。
とはいえ、これは事実というよりも一部の風評に過ぎません。実際には、最新の安全装備や洗練されたデザイン、効率の良いパワートレインを備えており、コストパフォーマンスは非常に高いです。それでも、世間の“BMW=高級車”という先入観とのギャップが、「貧乏BMW」という不本意なレッテルを生んでしまっていると考えられます。
4. グレード選びの難しさ:116iと118iの違い
出典:BMW
4-1. 性能・価格・装備の違いを徹底比較
BMW 1シリーズを購入しようとしたとき、多くの人が悩むのが「116iと118iのどちらを選ぶべきか?」という点です。この2つのグレードは見た目が似ている一方で、細かい部分に大きな違いがあります。
まず、エンジン性能です。116iには1.5リッター直列3気筒ターボエンジンが搭載され、最高出力は約109馬力。一方、118iには同じ排気量でも高出力チューニングされたエンジンが搭載されており、出力は140馬力と約30馬力の差があります。これにより、加速力や高速域での伸びに体感できる違いが生まれます。
次に、装備面の違いです。118iは標準で「スポーツライン」や「Mスポーツ」などが用意されており、スポーティなエアロパーツ、大径ホイール、スポーツシートなどが標準装備されるケースも多いです。一方、116iはベースグレードであるため、装備は比較的シンプルです。
価格差については、一般的に118iの方が30万円〜50万円程度高く設定されていますが、その差額で得られる装備や性能をどう評価するかが選択の分かれ目になります。通勤や街乗りが中心なら116iでも不満は少ないでしょうが、週末に遠出をしたり、運転を楽しみたい方にとっては118iの余裕あるパワーや装備のほうが満足度は高いかもしれません。
4-2. 知らずに買うと後悔する選び方とは?
実は、1シリーズを購入した人の中には「思ったより加速が鈍い」「内装がチープに感じた」といった後悔の声も少なくありません。その多くが、グレード選びで116iを選んだケースです。116iは価格的には魅力的ですが、最低限の装備で構成されているため、いざ納車されると「これがBMWなの?」と感じてしまうこともあるのです。
たとえば、スポーツシートがなく、ステアリングもウレタン仕様のままだったり、ホイールが小さく見た目に迫力がなかったりと、プレミアム感に欠ける部分が散見されます。また、118iでは選べるオプションが制限されていたり、内装素材の質感にも差があるため、試乗や実車確認をしないまま価格だけで116iを選ぶとギャップが生まれてしまうことも。
そのため、初めてBMWに乗る方こそ「見た目や価格」だけで決めるのではなく、「自分がどんなシーンで乗るのか」「何を重視したいのか」をはっきりさせたうえでグレードを選ぶことが大切です。少しでも“BMWらしさ”や“満足感”を求めるのであれば、初期費用は上がっても118iやMスポーツパッケージを検討した方が、後悔の少ない選択になるでしょう。
5. ディーゼルモデルの評判と選ばれる理由
出典:BMW
5-1. 燃費・トルク・静粛性のリアル評価
BMW 1シリーズの中でも、特に118dなどのディーゼルモデルは根強い人気があります。理由のひとつが、燃費性能の高さです。カタログ燃費ではリッターあたり約20kmを超える数値が提示されており、実走行でも18〜19km/L前後を記録することが多く、ガソリンモデルに比べて優位性がはっきりとあります。日常的に長距離を走るユーザーにとっては、燃料コストの差が長期的に効いてくるため、経済性という面で非常に魅力的です。
加えて、トルクの出方も特徴的です。ディーゼルエンジンは低回転から強いトルクを発生させるため、発進や登坂での力強さに優れており、街乗りでも非常に扱いやすいです。たとえば、ストップ&ゴーの多い都市部での運転でも、アクセルを軽く踏むだけでスムーズに前に進み、ストレスの少ない走りが実現されています。
さらに、最近のBMWディーゼル車は静粛性の面でも進化しています。従来は「カラカラ音」が気になるというイメージがありましたが、現行モデルではエンジン遮音材やボディの防音設計が工夫されており、車内でのエンジン音は非常に静か。音に敏感な方でも、ガソリン車とほぼ変わらないレベルで快適に過ごせるようになっています。
こうした理由から、1シリーズのディーゼルモデルは“走りも経済性も両立した一台”として評価されており、コストパフォーマンス重視のユーザーから高い支持を集めています。
5-2. 都市部ユーザーと相性が悪い?
ディーゼルモデルの利点が多く挙げられる一方で、「都市部ユーザーにはあまり向かないのでは?」という声も少なからずあります。まず、ディーゼルエンジンは長距離走行や高速道路を多く使う環境に最適化されており、エンジンが十分に温まらない短距離中心の使用だと、燃費や排出ガスの浄化性能が本来の力を発揮できないこともあります。
また、日本の都市部、とくに東京・大阪などの規制エリアでは、将来的なディーゼル車への規制強化の動きも懸念されています。現時点では問題ありませんが、数年先の環境規制の強化や、低排出ガス車への補助金政策の影響で、ディーゼルモデルの扱いが変わる可能性も視野に入れておくべきです。
さらに、ディーゼルエンジン特有の排ガス処理装置(DPF)や尿素SCRシステムのメンテナンスが必要になる点も、都市部ユーザーにとっては若干のハードルとなるかもしれません。短距離走行が多いと、これらの装置が正常に機能しにくくなり、定期的な強制再生や整備の手間が増えるリスクもあります。
そのため、118dは確かに魅力的なモデルですが、都市部での“チョイ乗り”がメインの方には、ガソリンモデルやPHEVといった選択肢のほうが適している場面も多くなっています。使い方に応じて、燃費だけでなく総合的な維持のしやすさを考えることが大切です。
6. なぜ「安い」のに売れない?価格戦略の功罪
出典:BMW
6-1. 手頃な価格がもたらすネガティブイメージ
BMW 1シリーズは、輸入車としては比較的手頃な価格で購入できるのが大きな魅力です。新車価格はおおよそ360万円台から設定されており、キャンペーンや交渉次第では300万円を切るケースもあります。しかしながら、この“安さ”が裏目に出てしまい、「BMWにしてはチープ」「他のBMWと比べて格下」といった印象を持たれてしまうこともあるのです。
とくに日本では、「BMW=高級で特別な車」というイメージが根強く残っているため、エントリーモデルとしての1シリーズに対して、「BMWらしくない」「なんだか貧乏くさい」といった偏見がつきまといがちです。事実、SNSや車系掲示板でも、「1シリーズ買うなら国産の上級セダンを選ぶ」という意見が一定数見られます。
このイメージは、新型モデルのデザインや装備が他のBMW車種に比べて落ち着いており、差別化が薄くなっていることも一因です。さらに、FF化による“普通の車”感が拍車をかけ、BMWならではのプレミアム感を期待していた人からすると「これじゃない」と感じてしまうのです。
結果として、実際の車両価値に比してイメージだけで評価が下がってしまい、「安くても売れない」というジレンマに陥っているのが現状です。
6-2. 値引き・キャンペーンの実態
BMW 1シリーズは、販売促進の一環としてさまざまなキャンペーンや値引きが展開されています。ディーラーによって異なりますが、目安としては本体価格から10〜30万円程度の値引きが可能なことが多く、時期や在庫状況によってはそれ以上の条件が提示される場合もあります。
さらに、金利0%のローンやアクセサリーの無償プレゼントなど、購入を後押しする特典も定期的に実施されており、「実質的な割引総額は50万円超えた」という声も聞かれます。このように、表面的な価格だけでなく、総支払額において非常にお得な条件で買えるタイミングがあるのです。
ただし、この「積極的な値引き戦略」が、“売れていないから安くなっている”という印象を与えてしまうという側面もあります。とくにプレミアムブランドであるBMWにとって、過度な値引きはブランド価値を下げるリスクを伴います。そのため、値引き額が大きくなるほど、「あのモデルは人気がないのでは?」といった逆効果が発生してしまうこともあるのです。
つまり、1シリーズの販売戦略は「価格のお得さ」と「ブランド価値維持」のバランスが非常に難しく、手頃な価格設定が一歩間違えるとネガティブな印象に繋がってしまうという、難しい立ち位置にあるのが現実です。
7. 中古市場から見るBMW 1シリーズの本当の人気
出典:BMW
7-1. FRモデルがいまだに人気な理由
BMW 1シリーズの中古市場を見ると、現行モデルよりも一世代前のFR(後輪駆動)モデルに対して根強い人気があることがわかります。その理由のひとつが、他にない「走りの個性」です。コンパクトクラスでFRを採用していたのはほぼ1シリーズだけであり、小型ボディでありながらもFRならではの軽快なハンドリングと安定感のあるコーナリング性能が支持されてきました。
特に車好きや運転の楽しさを重視する層からは、「FRの1シリーズこそが本物のBMW」という評価が根強く残っています。例えば、Mスポーツパッケージを装備した旧型120iなどは、加速性能も高く、スポーツドライビングに適した味付けになっており、今でも探してまで手に入れようとする人がいるほどです。
また、FRモデルはエクステリアデザインにもスポーティな印象があり、現行モデルに比べてよりシャープで“BMWらしい”という声が多く、デザイン面でも再評価されています。これにより、旧型1シリーズのFRモデルは「知る人ぞ知る名車」として中古市場での価値が維持され続けているのです。
7-2. 旧型モデルの価格が下がらないワケ
一般的にフルモデルチェンジが行われると旧型モデルの中古価格は下がる傾向がありますが、BMW 1シリーズの旧型、特にFRモデルに限っては、その法則が当てはまらない場面も少なくありません。実際、中古車情報サイトなどを見てみると、走行距離が多いにもかかわらず高値を維持している個体が目立ちます。
その背景には、FR駆動方式の希少性だけでなく、耐久性や装備の充実度も関係しています。旧型でも上級グレードになると、HDDナビ、パワーシート、レザーシートなどの高級装備が標準でついているモデルも多く、見た目や快適性においても今のエントリーモデルに引けを取りません。
さらに、走行性能の高さや安定した整備履歴などが揃った個体は、プレミア感を持って流通しており、「どうせ買うなら現行よりも旧型のFRモデルがいい」という中古車ユーザーの心理が、相場の下支えにつながっているのです。これにより、今も一定の人気と価格を維持し続ける稀有な存在となっています。
8. 女性人気は本当?実際のユーザー層分析
出典:BMW
8-1. 都市部の30代女性に選ばれる理由
BMW 1シリーズが女性に支持されているという話はよく耳にしますが、実際のところ都市部の30代前後の女性を中心に、一定の人気を集めているのは事実です。その理由としてまず挙げられるのが「扱いやすいサイズ感」です。全長4.3m前後のボディは日本の都市部の狭い道路や駐車場事情にもマッチしており、「コンパクトだけど高級感のある車に乗りたい」というニーズにぴったり合致します。
さらに、1シリーズはデザインのバランスが非常に良く、特にMスポーツなどを選べば、スポーティさと上品さを両立した外観になります。これがファッションやライフスタイルにこだわる女性ユーザーにとって「持ち物として映える車」として受け入れられているようです。内装についても、シンプルながら質感の高い仕上がりとなっており、運転中に触れる部分の心地よさも高評価につながっています。
加えて、先進安全装備が標準で装備されている点も安心感を与えています。歩行者検知ブレーキやレーンディパーチャー警告など、日常使いでもしっかりとしたサポートを提供してくれるため、運転に自信のない方でも安心して乗れるというのも大きな魅力のひとつです。
8-2. 「1シリーズ女子」のリアルな声とは?
実際にBMW 1シリーズを選んだ女性オーナーからは、様々なリアルな声が聞かれます。「一目惚れで選んだ」「走りも見た目もスマートで気に入っている」「会社の同僚に褒められることが増えた」など、満足度の高い感想が目立ちます。特に“輸入車に乗る憧れ”を持っていた方にとって、1シリーズはその夢を現実にできるちょうどいい一台なのです。
一方で、「内装の収納が少なくて不便」「燃費は国産車より劣る」といった実用面の不満もないわけではありませんが、それらを補って余りある魅力があると感じている方が多い印象です。また、意外と多く挙がるのが「国産コンパクトカーと違って、人とあまり被らない」というポイント。自分だけの特別感を重視する層には、1シリーズの個性が刺さっているようです。
こうした声を総合すると、BMW 1シリーズは単に“女性人気がある車”というだけでなく、「感性」や「自己表現」に敏感な女性たちから“自分らしさを表現できる車”として選ばれていることがわかります。単なる移動手段を超えて、生活の一部として所有する価値を感じさせる車である、という点が支持される理由のひとつになっています。
9. BMW 1シリーズは何年乗れるのか?耐久性の真実
出典:BMW
9-1. 維持費とメンテナンスコストの現実
BMW 1シリーズは輸入車というイメージから、「維持費が高そう」「修理代が心配」といった不安の声が出ることがあります。しかし、実際には想像以上に現実的なコストで維持できるモデルでもあります。たとえば、オイル交換やエアコンフィルター交換といった定期メンテナンスは国産車よりやや高いものの、輸入車としては一般的な価格帯に収まっており、1回あたりの費用感は1万~2万円前後が目安です。
さらに、BMWは「BMWサービス・インクルーシブ」というパッケージを提供しており、新車購入時に一定期間のメンテナンス費用をカバーできるのが特徴です。この制度を利用すれば、法定点検や消耗品交換が予めカバーされるため、購入後しばらくはランニングコストが抑えられるのも安心材料のひとつです。
ただし、年数が経過して走行距離が伸びてくると、当然ながらタイヤ、バッテリー、ブレーキパッド、ショックアブソーバーなどの消耗品交換が発生してきます。また、輸入車特有の電装系トラブルやセンサー系の修理は費用がかかるケースもありますので、長く乗るつもりであれば、信頼できる整備工場や認定中古車制度の活用がおすすめです。
つまり、きちんとメンテナンスさえすれば、維持費は必要以上に恐れるものではなく、「高級輸入車=高コスト」という先入観を払拭できるモデルでもあるのです。
9-2. 10年・20万km超えは可能か?
BMW 1シリーズの耐久性については、「10年・20万kmは問題なく目指せる」と言ってよい水準にあります。実際、初代・二代目の1シリーズオーナーの中には、15年以上・20万km以上走行しても大きなトラブルなしで乗り続けているケースも少なくありません。
この耐久性の背景には、エンジンや足回りなどの基幹パーツの品質が高く、メンテナンスをしっかりしていれば長く安心して乗れる設計思想があります。特にドイツ車は長距離走行を前提に作られており、日本の使用環境ではまだ余裕を持って耐えられるという評価が定着しています。
一方で、耐久性を保つためには定期点検の徹底が不可欠です。オイル管理や冷却系、サスペンションブッシュ類の劣化チェックなどを怠ると、思わぬ修理費がかかることもあります。特に走行距離が10万kmを超えると、部品の経年劣化による交換が必要になるため、予防整備の意識が大切になります。
結果として、BMW 1シリーズは「長く付き合えるクルマ」としても評価されており、単に新車購入のコストだけでなく、長期所有を見据えた“ライフサイクルコスト”という面でも優れた選択肢となり得るのです。
10. 【結論】新型BMW 1シリーズは「売れない」のか?
出典:BMW
10-1. “売れない”と“選ばれない”の違い
BMW 1シリーズに対して「売れない」「人気がない」といった言葉が使われることがありますが、正確には“選ばれにくくなっている”という表現の方が近いのではないでしょうか。理由は明確で、かつてのFR駆動やスポーティなイメージを期待していた従来のファン層が、新型の方向性に共感できていないという構図があります。
また、SUV人気が加速する中で、ハッチバック型の1シリーズというカテゴリ自体が相対的に注目を集めにくくなっている現実もあります。いわゆる「今のトレンドとはズレている」だけで、決して車としての価値が落ちたわけではありません。
新型1シリーズはむしろ、“BMWをもっと身近にするモデル”としての進化を遂げており、安全性・実用性・価格バランスの点では非常に完成度の高い一台です。したがって、「売れない」という表現に惑わされず、自分のライフスタイルに合っているかどうかで判断するのが賢い選び方と言えるでしょう。
10-2. 実はコスパ最強の選択肢?再評価のすすめ
あまり知られていませんが、新型BMW 1シリーズは実は“コスパで選ぶなら最強クラス”ともいえる存在です。価格帯は300万円台前半から、装備面ではACC(アダプティブクルーズコントロール)や自動ブレーキといった先進安全装備も充実しており、内装の質感やブランドバリューまで考えると、他メーカーのコンパクトカーよりもワンランク上の満足感が得られます。
さらに、Mスポーツグレードを選べば見た目の迫力もグッと増し、街中でも目を引く存在に。ガソリン・ディーゼルどちらも選択でき、用途に合わせたモデル選びができるのも魅力的です。そして、FF化によって運転のしやすさが向上し、家族やパートナーと共有して使いたいという方にも適しています。
「かつてのBMWらしさ」にこだわりすぎると見えなくなってしまう部分もありますが、新型1シリーズは今のライフスタイルにフィットする“新しいBMWのかたち”を体現したモデルと言えるでしょう。乗ってみて初めてわかる良さも多いため、少しでも気になる方は試乗を通じて実際のフィーリングを確かめてみることをおすすめします。再評価の価値、大いにあります。
おすすめ記事
4人家族に最適なスライドドア付き車10選【2025年最新版】