「ボルボは買ってはいけない」——そんな検索ワードにたどり着いた方の多くは、高級輸入車としての魅力に惹かれつつも、その裏に潜むリスクや注意点が気になっているのではないでしょうか。実はボルボには、安全性やデザインといった大きな魅力がある一方で、高額な維持費やリセールの低さ、部品供給の遅れなど、購入後に後悔する原因になりやすいポイントも存在します。
この記事では、実際のオーナーの声や具体的な費用例、各モデルの特徴まで詳しく解説しながら、「本当に自分に合った車なのか?」を判断する手助けをします。読めばきっと、ボルボを“買ってはいけない人”と“買っても満足できる人”の違いが見えてくるはずです。
はじめに
出典:VOLVO
なぜ「ボルボ 買ってはいけない」と言われるのか?
「ボルボは買ってはいけない」と検索する方の多くは、購入を前向きに検討している一方で、不安や疑問を抱えているのではないでしょうか。高級輸入車であるボルボは、安全性能や北欧らしいデザイン性など、確かに魅力にあふれたブランドです。しかしその反面、「維持費が高い」「故障が多い」「リセールバリューが低い」といった声が聞かれるのも事実です。
実際に、新車価格は400万円〜1000万円を超えるモデルも珍しくなく、購入するにはそれなりの収入と覚悟が求められます。さらに、国産車と比較して部品代や修理費が割高になる傾向にあるため、購入後もランニングコストに頭を悩ませる方が少なくありません。特に、オイル交換1回で2万円前後、タイヤ交換4本で10万円近くかかることもあるなど、維持費の高さは想像以上です。
こうした現実に直面し、「買ったはいいものの、想像以上にお金がかかる」「修理に時間がかかる」「販売店の対応がよくなかった」といった後悔の声が、ネット上で「買ってはいけない」というキーワードとして表面化しているのです。つまりこれは、ボルボが“悪い車”という意味ではなく、“きちんと理解して買わないと後悔する可能性がある車”ということなのです。
外車初心者が特に気をつけたい落とし穴
外車を初めて購入する方にとって、ボルボのような輸入車にはいくつかの「落とし穴」が存在します。まず第一に、ディーラーや整備工場の選択肢が限られている点が挙げられます。国産車であれば、近くの整備工場やカーショップで気軽に点検・修理ができますが、ボルボは正規ディーラーや輸入車対応の専門整備工場でないと、対応できないケースが多くあります。
また、部品の在庫が国内にない場合は、海外からの取り寄せとなり、数週間も車を預けなければならないことも。代車の確保が難しい地域では、その間の移動手段に困るという問題もあります。
さらに、電子制御系のトラブルが起こりやすいのも、外車に不慣れな人にとっては大きなストレスです。たとえば、ABSセンサーやO2センサーなどの故障は、部品代に加え高額な工賃がかかることがあり、ひとつのトラブルで10万円〜20万円の出費になることもあります。
こうした点を事前に理解せずに購入すると、「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうリスクがあります。ボルボは確かに魅力的な車ですが、その特性をしっかりと把握し、準備を整えた上で選ぶことが非常に重要です。
魅力は本物|ボルボの「買いたくなる」理由
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世界最高峰の安全性能:City SafetyやPilot Assistとは?
ボルボが世界中で高く評価されている最大の理由のひとつが、安全性能の高さです。実際に、ボルボは3点式シートベルトを世界で初めて実用化した自動車メーカーとしても知られ、安全への取り組みは創業当初から一貫しています。現在のモデルにも、その哲学が色濃く反映されています。
特に注目すべきは「City Safety(シティ・セーフティ)」と「Pilot Assist(パイロット・アシスト)」という2つの先進安全技術です。City Safetyは、歩行者や自転車、さらには大型動物までも検知し、自動ブレーキを作動させるシステム。市街地など、見通しの悪い場所での事故を未然に防ぐ強い味方です。
一方、Pilot Assistは、高速道路などでの長距離運転時に有効な運転支援機能で、車線中央維持と前車追従機能を併せ持ちます。これにより、長時間の運転でも疲れにくく、事故のリスクを大幅に軽減することが可能です。
これらの機能が全車種に標準装備されているという点も、ボルボの魅力のひとつ。家族を乗せて走る機会が多い方にとっては、安心感という面で大きな価値を持つ車と言えるでしょう。
北欧デザインの上質さと飽きの来ない美学
ボルボは、安全性だけでなく、デザイン性でも非常に高い評価を受けています。その魅力の源となっているのが、「北欧デザイン」というコンセプトです。ミニマルで直線的、かつ温かみを感じさせるデザインは、他のドイツ車やアメリカ車にはない独特の落ち着きと気品を醸し出しています。
たとえば、現行のV60やXC60に見られる「トールハンマー」と呼ばれるT字型LEDヘッドライトは、機能性と美しさを両立した代表的なデザインです。また、インテリアには天然木材や高品質なレザーがふんだんに使われており、まるで北欧の高級家具に囲まれているような空間を提供してくれます。
一見地味にも感じられるそのデザインは、逆に「派手じゃないけど品がある」「長く乗っても飽きが来ない」といった評価を得ており、ボルボを選ぶ理由のひとつになっています。他人と被らない“ちょっといい車”を探している方にとって、ボルボのデザインはまさに理想的と言えるでしょう。
高評価な内装・外装の質感と所有欲の満足度
内外装における「質感の高さ」もまた、ボルボの大きな魅力です。外観は洗練され、内装はシンプルながらも高級感が漂い、乗り込んだ瞬間に“いい車に乗っている”という満足感を得られる造りになっています。
具体的には、シフトノブにクリスタルを用いたオプションや、手に馴染むステアリング、精巧に縫い込まれたシートなど、視覚・触覚の両面から上質さを体感できます。XC90やV90といった上位モデルになると、ラグジュアリーセダン顔負けの仕様となっており、特別感は群を抜いています。
このような作り込みにより、ボルボは「所有する喜び」を感じさせてくれる一台となっています。日常の中にちょっとした高級感を取り入れたい方や、自分へのご褒美としての車選びをしている方にとって、ボルボは非常に満足度の高い選択肢と言えるでしょう。
それでも「買ってはいけない」と言われる理由
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新車価格は最低400万円超、モデルによっては1000万円超
ボルボは、その安全性やデザイン性の高さから高級輸入車としての地位を確立していますが、それに見合った価格帯であることも事実です。たとえば、エントリーモデルであるXC40でも新車価格は約460万円から、V60はグレードによっては500万円を超え、フラッグシップモデルのV90やXC90になると、装備次第では1000万円に迫る価格になります。
特に、プラグインハイブリッド(PHEV)モデルやハイグレード仕様では、800万〜950万円台が中心価格帯になっており、価格面でのハードルはかなり高い部類に入ります。新車での購入を検討している方にとっては、単に「かっこいいから」「安全だから」という理由だけで決断するには重すぎる買い物になるかもしれません。
高額な車両価格はローン返済にも影響します。仮に車両価格600万円、5年ローン、金利2.9%で組んだ場合、月々の支払額は約10万円近くにもなります。住宅ローンや教育費との兼ね合いを考えると、現実的な選択かどうか冷静な判断が必要です。
年収600万円未満では維持が厳しい?
ボルボの購入後には、車検、保険、メンテナンス、税金など、さまざまな維持費が継続的に発生します。一般的に「車両価格の3割以内が年収に見合った購入ライン」と言われていますが、ボルボの場合、このラインを守るには年収600万円以上が一つの目安とされています。
実際の維持費は、年間数十万円にのぼることも珍しくありません。たとえば、輸入車ならではの高めの保険料、部品代、そしてディーラーでの点検費用などが積み重なり、「維持費が想像以上だった」と後悔する声もあります。
また、走行距離が少ない人であっても、バッテリーやタイヤ、オイル交換といった定期的なメンテナンスは必須であり、これらを正規ディーラーで行うと、国産車の1.5〜2倍のコストがかかることもあります。「維持していけるか不安」という方は、中古での購入やメンテナンス拠点の確保を前提に、ライフプランと照らし合わせて慎重に検討する必要があります。
故障リスクとそのコスト:ABSセンサーや電子系の不具合事例
ボルボはエンジンやボディなどの基本構造は非常に堅牢で、きちんとメンテナンスすれば15〜20年走れる耐久性があります。ただし、電子系パーツの故障リスクは比較的高めです。たとえば、ABSセンサーやO2センサー、エアコン制御ユニットなどが故障した場合、その修理費用は数万円から数十万円に跳ね上がることも珍しくありません。
実際に「ABSセンサーの交換で20万円かかった」「エアコン修理で15万円以上請求された」といったオーナーの声もあり、予期しない出費に悩まされたケースは少なくありません。近年は特に、センサー類やコンピューター制御が複雑化しており、一つのトラブルで車両全体に不具合が連鎖する可能性もあります。
国産車に比べると、こうした電子系統の故障頻度や修理費用の大きさは、ボルボの“買ってはいけない”と言われる理由のひとつとなっています。
輸入部品の取り寄せ問題と修理期間の長期化
輸入車に付きまとう悩みとして、「部品調達の遅さ」は見逃せない問題です。ボルボも例外ではなく、必要なパーツが国内在庫にない場合、スウェーデン本国やヨーロッパの在庫から取り寄せることになります。これにより、修理に1〜2週間、時には1ヶ月以上かかることもあります。
とくに生産終了モデルや希少グレードでは、部品の入手がさらに難しくなり、長期間車が使えない状態が続くケースもあります。代車を借り続ける手間や、日常生活への支障は相当なストレスです。
また、修理中は正規ディーラーでの高額な作業工賃が発生するため、経済的にも精神的にも負担が大きくなります。こうした「時間」と「お金」の両面でのリスクが、ボルボの所有にはつきものです。
ディーラー品質のバラつきとサービス対応の実態
ボルボの正規ディーラーは全国にありますが、その数はトヨタやホンダといった国産メーカーに比べて圧倒的に少なく、地域によっては最寄りの店舗まで数十kmということも珍しくありません。さらに、ディーラーごとの対応品質に差があるというのも、ユーザーからたびたび指摘される点です。
実際に、「購入時は親切だったのに、アフターサービスの対応が雑だった」「修理の説明が曖昧で、納得できない費用を請求された」などの体験談が、口コミサイトや掲示板でも目立ちます。一方で、「自分のディーラーは丁寧で信頼できる」という声もあるため、完全に運や店舗次第という側面も否めません。
つまり、ボルボのオーナーになるには、車選びだけでなく「ディーラー選び」も非常に重要なポイントになります。サービス面での不満は購入後の満足度に大きく影響するため、事前に評判をしっかり調べておくことをおすすめします。
ボルボの維持費とリセールバリューの現実
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オイル交換2万円、タイヤ交換10万円も
ボルボの維持費が高いと言われる最大の理由のひとつが、消耗品の交換費用です。まず、オイル交換についてですが、ボルボでは高性能な純正オイルを使用するため、1回の交換で2万円前後かかることが一般的です。さらに、オイルフィルターや点検費用が加わると、3万円近くなるケースもあります。
また、タイヤ交換にも注意が必要です。SUVモデルのXC60やXC90では、大径タイヤを装着しているため、4本交換で10万円を超えることもあります。加えて、ブレーキパッドやバッテリーも国産車より高額で、アイドリングストップ付きモデルやPHEVでは専用バッテリーが必要になるため、5万円〜10万円程度の出費を覚悟しておく必要があります。
これらを踏まえると、ボルボは購入後も安く済ませられる車ではなく、むしろ「維持するための費用」をしっかりと見積もった上で購入を検討することが大切です。
中古価格は半値落ちが当たり前?V90で見える急落事例
新車で購入した際の「リセールバリュー(売却時の価値)」も、ボルボが“買ってはいけない”とされる理由のひとつです。多くのボルボ車は、3年で新車価格の約50〜60%程度まで価値が下がるとされています。これはトヨタやレクサスなどの国産高級車と比べると、大きな差です。
特にV90などの高額モデルでは、価格の下落幅が顕著です。たとえば、新車時に900万円だった車両が、3年後には400万円以下で取引されているケースもあります。購入から短期間で手放す予定の方にとっては、かなりの損失となる可能性があります。
これは、ボルボの中古市場における需要が比較的限定的であることが背景にあります。リセールを重視する方にとっては、ボルボはやや不向きな選択肢かもしれません。
中古で買えば損しない?「認定中古車」の活用法
では、ボルボを損せずに購入する方法はないのでしょうか? 結論から言えば、「認定中古車」の活用が非常に有効です。ボルボの認定中古車は、メーカー保証が付いており、点検整備が行き届いているため、初めて輸入車を買う方でも安心して乗ることができます。
たとえば、2〜3年落ちで走行距離が少ないモデルなら、新車価格の30〜40%オフで購入できるケースもあり、価格的にも非常に魅力的です。また、初期の故障リスクや価格下落リスクもある程度回避できます。
「新車は高くて無理。でもボルボには乗ってみたい」という方にとって、認定中古車は現実的でコストパフォーマンスの高い選択肢です。購入時の価格と品質、そして保証のバランスを重視するなら、検討する価値は十分にあるでしょう。
車種別|ボルボのモデルと「買って後悔しない選び方」
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XC60:日本で最も売れてるボルボSUVの真価と落とし穴
XC60はボルボの中でも特に人気が高く、日本国内における販売台数でも中心的な存在です。全長約4.7m、全幅約1.9mというサイズ感はミドルサイズSUVとしてはやや大きめですが、アイポイントが高く視界も広いため、運転のしやすさに定評があります。トールハンマー型のLEDライトや引き締まったボディラインなど、デザイン面も非常に洗練されており、「高級感があるのに嫌味がない」といった声も多く聞かれます。
新車価格は700万〜900万円と高額ですが、安全装備や快適機能が標準で充実している点も魅力です。Pilot AssistやCity Safetyはもちろん、最新のハイブリッドシステムを搭載したモデルでは走行性能と燃費のバランスも向上しています。
ただし、気をつけたいのは維持費とリセールバリューです。XC60は人気モデルとはいえ、国産SUVと比較するとリセールはそこまで強くありません。また、重量が2トン近くあるため燃費は控えめで、市街地ではリッター7〜8km台になることも。維持費全体で見ると、思ったよりお金がかかるというのが実情です。購入後も長く乗る覚悟があれば満足度は高いですが、短期間での乗り換えを視野に入れている方には注意が必要です。
XC40:女性に人気でも維持費は安くない?
XC40はボルボの中で最もコンパクトなSUVで、全長約4.4mと日本の都市部でも扱いやすいサイズ感が魅力です。デザインも柔らかく、可愛らしさと上品さを兼ね備えており、特に女性ドライバーやファミリー層から高い支持を得ています。インテリアも北欧らしいミニマリズムが表現されており、運転のしやすさと室内の快適さのバランスが非常に良いモデルです。
安全性能も例外なく優秀で、City Safetyやレーンキーピングエイド、360度カメラなどが搭載されており、運転に不慣れな方でも安心感を得られます。駐車支援機能も充実しているため、「初めてのSUV」として選ばれるケースも多いです。
しかし、コンパクトであっても輸入車であることには変わりなく、維持費が安いわけではありません。オイル交換やタイヤ交換などの基本メンテナンスも、国産車より高めの金額になる傾向があります。また、リセール面でもXC60よりはやや劣る印象で、購入時の価格と売却時の価格差が大きくなりやすい点には注意が必要です。
V60/V90:北欧ワゴンの魅力とリセールの弱さ
V60とV90は、ボルボの中でもワゴンスタイルを好むユーザーに向けたモデルです。V60は全長約4.7mで、日常使いにちょうど良いサイズ感とスポーティなデザインが魅力。V90は全長4.93mの大型ワゴンで、広々とした車内空間と高級感のある装備で、快適性を重視する方に支持されています。
V60は比較的購入しやすい価格帯(500万〜600万円台)ですが、リセールバリューはSUV人気の影響もあり低めです。たとえば、新車で約600万円のV60が、数年後には300万円台でしか売れないといった事例もあります。これは、国内市場においてワゴンタイプの人気が年々落ちてきていることが背景にあります。
V90はさらに価格下落が大きく、新車価格900万〜1000万円近いモデルでも、3〜5年落ちで400万円台まで値下がりすることがあります。逆に言えば、中古で購入するにはお買い得なモデルとも言えるため、「長く乗りたい」「中古でコスパよく買いたい」と考えている方には狙い目です。
S60/S90:日本で不人気な理由と狙い目年式
S60とS90はセダンタイプのモデルであり、ボルボのラインナップの中でもややマイナーな存在です。日本ではセダン市場自体が縮小傾向にあるため、Sシリーズの販売台数は他モデルと比べると少なく、街中で見かけることも多くはありません。
S60はスポーティな走行性能とスタイリッシュなデザインが特徴ですが、中古車市場では値落ちが激しく、新車で購入するとリセールの面で大きく損をする可能性があります。一方、S90は全長5m近い大型セダンで、まさに北欧のラグジュアリーを体現した一台です。しかしそのサイズゆえに、日本の道路事情には少し持て余しがちという声もあります。
不人気ゆえに中古市場では割安感があり、認定中古車で3年落ち・走行距離3〜5万kmのS60やS90が、300万円台で手に入るケースも珍しくありません。車自体の品質は高いため、コスト重視でセダンを狙っている方にとっては「掘り出し物」となる可能性もあります。
実際のオーナーの声からわかる「リアルな後悔」
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「修理代が予想の2倍」—故障体験談
多くのオーナーが口をそろえて語るのが、「思った以上に修理代がかかる」という点です。たとえば、ABSセンサーやO2センサーなどの電子系トラブルは非常に厄介で、パーツ代だけでなく専用機器による診断料や工賃が加わり、合計で10万〜20万円かかることもあります。
あるオーナーは、「警告灯が点灯しただけなのに、点検から修理完了まで2週間かかり、費用は予想の倍以上だった」と語っており、輸入車特有のメンテナンス事情に戸惑いを見せていました。こうしたトラブルが発生すると、金銭的だけでなく、日常生活への影響も大きくなります。
6-2. 「デザインは大満足。でも燃費が…」—使用後の不満
「ボルボのデザインは本当に気に入っているけれど、燃費の悪さが気になる」という声も少なくありません。特にガソリンモデルでは、市街地での燃費がリッター7〜8km台というケースもあり、週末の買い物や家族の送迎だけでもガソリン代がかさんでしまうといった意見が見られます。
もちろん、最近のPHEVモデルや48Vマイルドハイブリッドでは燃費は改善されているとはいえ、まだまだ国産ハイブリッド車と比べると見劣りする面もあります。「燃費性能を重視していたら、他ブランドにすべきだったかも」と後悔する声もあるのが現実です。
「ディーラー対応に落胆」—地方ユーザーの悲鳴
ディーラー対応に関する不満も後悔ポイントとして挙げられています。とくに地方在住のユーザーからは、「最寄りのボルボディーラーまで車で1時間以上」「代車の手配が遅れて生活に支障が出た」といった声が目立ちます。
また、「購入時はとても丁寧だったのに、故障後の対応が事務的で冷たかった」「修理内容の説明が不十分だった」といった不満も多く、アフターサービスの品質にはバラつきがあるのが現状です。輸入車ディーラーは担当者次第で対応の差が激しいため、購入前に口コミや評判をしっかり確認しておくことが重要です。
それでもボルボに乗りたい人のためのアドバイス
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新車ではなく「3年落ち認定中古」が最もコスパ良し
ボルボは新車価格が高く、リセールバリューも低めなため、最も賢い購入方法としておすすめされるのが「3年落ちの認定中古車」です。これは、初期の値落ちを避けつつ、ほぼ新車に近い状態の車をお得に手に入れる方法であり、実際に多くのベテランユーザーが実践しています。
たとえば、V60の新車価格が約600万円だとしても、3年落ち・走行距離3万km以内の認定中古車であれば、350万円前後で購入できるケースもあります。これにより、約250万円もの初期減価を回避できます。しかも、ボルボの認定中古車にはメーカー保証が付帯されており、故障時の修理費もある程度カバーされるため、初めての輸入車としても安心です。
また、3年落ちというのは、ちょうど初回車検の前後にあたる時期でもあり、前オーナーが大事に乗っていたかどうかの判断もしやすくなっています。モデルチェンジ直前であれば価格がさらに下がる傾向にあるので、タイミングを見て狙うのもおすすめです。
ボルボ専門の整備工場と付き合うという選択肢
ボルボを維持する上で大きなポイントとなるのが「メンテナンス先の選定」です。正規ディーラーは安心感がありますが、その分工賃が高めで、ちょっとした点検や修理でも予想外の出費につながることがあります。そこで検討したいのが、「ボルボ専門の民間整備工場」との付き合いです。
全国には、ボルボに特化した独立系の整備工場や輸入車に強いショップが多数存在しており、部品の調達ルートや修理ノウハウも豊富です。たとえば、ブレーキパッドやバッテリーの交換でも、ディーラーより数万円安く済むこともあります。さらに、必要に応じて中古パーツを活用してコストを抑える提案をしてくれる工場もあり、長期的な維持を考えるなら、こうした専門店との信頼関係を築くことがとても重要になります。
もちろん、最初の数年はディーラーでのメンテナンスを優先し、その後保証が切れたタイミングで専門工場に切り替えるという方法もあります。無理なく維持するための“戦略”を持つことが、輸入車ユーザーにとっては大切なポイントです。
PHEV(プラグインハイブリッド)モデルの経済的メリット
ボルボの近年のモデルには、PHEV(プラグインハイブリッド)タイプが数多くラインナップされています。これらのモデルは、短距離なら電気のみで走行が可能であり、通勤や買い物といった日常使いではほとんどガソリンを使わずに済むケースもあります。
実際、V60 RechargeやXC60 RechargeといったPHEVモデルは、満充電でおよそ40〜50kmのEV走行が可能です。自宅に200Vの充電環境がある方や、職場・商業施設に充電ステーションが整備されている環境にある方であれば、月々の燃料代を大幅に節約することも可能です。
加えて、PHEVモデルは国からの補助金(令和6年度で最大55万円)や、自動車税の減免措置など、経済的な恩恵を受けられる点も見逃せません。確かにPHEV車は新車価格が高めになりますが、ランニングコストを抑えたい方にとっては、長期的に見て最も合理的な選択肢となり得ます。
結論|ボルボは「買ってはいけない」のか?
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ボルボに向いている人・向いていない人とは?
「ボルボは買ってはいけない」という意見がある一方で、ボルボを愛してやまないオーナーが多いのも事実です。では、どんな人にボルボが向いていて、どんな人には不向きなのでしょうか?
ボルボが向いているのは、以下のような方です:
- 安全性能を最優先に考えるファミリー層
- 目立ちすぎない上質なデザインを好む方
- 長く一台の車と付き合うスタイルを望む方
- ランニングコストを理解し、計画的に維持できる方
一方で、以下のような方にはやや不向きかもしれません:
- 購入価格と維持費をできるだけ抑えたい方
- 短期間で車を乗り換えたい方
- 地方在住でディーラーが遠い方
- 故障リスクや輸入車特有の不安に対して耐性がない方
つまり、ボルボは万人向けの車ではありませんが、「自分のライフスタイルと合っているか」を見極めた上で選べば、非常に満足度の高い車種になり得ます。
買っても後悔しないための3つの鉄則
ボルボを「買って後悔した…」とならないためには、以下の3つのポイントを押さえておくことが非常に重要です。
① 新車にこだわらず、認定中古車を賢く選ぶこと
新車は高額で値落ちも早いため、3年落ちの認定中古車を狙うことで、コスパ良く高品質なボルボに乗ることができます。保証もついているため、輸入車が初めての方にも安心です。
② 購入後の維持戦略を立てておくこと
維持費や修理費が高額になりやすいため、事前に専門整備工場の情報を集めたり、定期的なメンテナンス費用を計画に含めておくことが大切です。
③ 自分の使い方に合ったモデルを選ぶこと
短距離メインならPHEV、ファミリー用途ならXC60、街乗り中心ならXC40…と、自分の用途に合った車種を選ぶことで、満足度と経済性の両方を高めることができます。
これらのポイントを押さえておけば、「買ってはいけない」と言われるボルボでも、“自分にとっては最良の一台”になるはずです。選び方と使い方次第で、ボルボは大きな満足をもたらしてくれるクルマです。
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