「高級SUVの代名詞」とも言われるレクサスNX。しかしネット上では、「買って後悔した」「期待外れだった」といった声も見かけることがあります。
見た目の魅力やブランド力だけで即決して、本当に後悔しないのでしょうか?本記事では、実際に購入した方の口コミやSNSの声をもとに、後悔につながりやすい代表的なポイントを詳しく解説。
また、2024年モデルで改善された点や、どんな人に向いているのかといった視点からも徹底分析します。読了後には、「レクサスNXは自分に合うかどうか」が明確になるはずです。
レクサス NX、買って後悔した人は実在する?
出典:LEXUS
レクサスNXといえば、高級感と先進的なデザイン、そして信頼性の高さが魅力のSUVとして多くの注目を集めています。しかし実際に購入したオーナーの中には「思っていたのと違った」「ここがちょっと不満」という“後悔”の声も少なからず存在します。高級車であるがゆえに期待値が高く、そのぶん些細な部分に敏感になりやすいのも事実です。この記事では、SNSや口コミで見られるリアルな声や、実際に購入後に感じやすい代表的な不満点について詳しく解説します。
SNSや口コミで見られる「後悔した」声とは?
SNSや車専門のレビューサイトを見ていると、「レクサスNXを買って後悔した」と語るユーザーの声はいくつか見られます。その中で特に目立つのが、「価格の割には内装がチープに感じた」「ブレーキの効き方が独特で慣れない」「視界が狭くて運転が不安」といった具体的な意見です。
たとえばX(旧Twitter)では、「ハリアーと迷ってNXを選んだけど、正直内装はハリアーの方が高級感あるように感じる」といった投稿や、「e-ラッチって正直使いにくい。慣れるまで苦労した」といった実体験がシェアされています。特にハイブリッドモデルで感じる“カックンブレーキ”への違和感は多くのユーザーが言及しており、街乗りでは滑らかさに欠けるといった声が上がっています。
また、駐車の際や車線変更時の視認性にストレスを感じるという人もおり、「バックモニターに頼らざるを得ないレベル」というコメントもあります。これはCピラーの太さやリアウィンドウの小ささに起因しており、視界の狭さが「運転しづらい」という印象につながっているようです。
後悔する理由は人それぞれ?代表的な5つのケース
レクサスNXで後悔する人の理由は一様ではありませんが、大きく分けて以下の5つに集約されます。
①価格の割高感
NX250のベースモデルでも約485万円と、トヨタ・ハリアー(約340万円〜)と比べてかなり高額です。しかも装備の内容に大きな差があるわけではなく、価格と価値のバランスに疑問を感じる人も多いようです。
②内装の質感のギャップ
競合車であるBMW X3やメルセデス・ベンツGLCと比べると、NXのインパネやドアトリムにはプラスチック素材が多く使われており、「高級車なのに安っぽい」と感じる方もいます。
③ブレーキフィールの違和感
特にハイブリッドモデル(NX350hやNX450h+)では、回生ブレーキの特性によりブレーキの効きが唐突になりがちで、街乗りで「カックン」とした減速になってしまうと不満を抱くケースがあります。
④視界の悪さ
流線型デザインの影響で後方視界が狭く、特にCピラーの太さとリアウィンドウの小ささが死角を生みます。パーキングアシスト機能はあるものの、物理的な見通しの悪さには慣れが必要です。
⑤e-ラッチの操作性
近未来的でスマートな見た目の電子制御ドアハンドルですが、「直感的に操作しづらい」「停電時はどうするの?」といった不安や不満の声も多く聞かれます。
これらの不満点は、あらかじめ知っておけば許容できるものも多く、購入前にしっかり確認しておくことで「思ってたのと違った」と感じるリスクを減らせます。
購入後に感じやすい「不満点」とは?
出典:LEXUS
レクサスNXを購入した後に「しまった」と感じやすいポイントには、前述したような細かな仕様上の不満だけでなく、コスト面や装備の違いといった点も含まれます。特に高級SUVとして競合車種と比較されることが多いため、期待値が高くなりがちです。ここでは、実際に多くの人が購入後に「気になった」と話すポイントを詳しく見ていきましょう。
価格の割高感:NX250でも約485万円。トヨタ・ハリアーと比較してどう?
NX250のベースグレードは、メーカー希望小売価格で約485万円からと、同サイズ・同ジャンルのSUVとしてはかなり高額です。たとえば同じトヨタグループのハリアーは約340万円からスタートするため、100万円以上の差があります。
もちろん、レクサスというプレミアムブランドの信頼性やアフターサービスの充実度を考慮すれば、単純な価格比較は難しいかもしれません。しかし実際の装備内容を比較してみると、「そこまでの価格差があるのか?」と疑問を持つユーザーも多いようです。
また、ランニングコストにも注意が必要です。たとえハイブリッドモデルでも街乗りでは燃費が12~14km/L程度という声もあり、ガソリン代が高騰している昨今では「維持費が予想以上だった」というケースも見られます。加えて、レクサスの整備費用はディーラー価格が基本のため、オイル交換やブレーキパッド交換といった日常的なメンテナンスでも出費がかさむ傾向にあります。
内装の質感に不満?ライバル車BMW X3・GLCとの違い
レクサスNXは高級車として設計されているはずですが、実際に触れてみると「思ったほど高級感がない」という感想を持つ方もいます。特に目立つのが、センターコンソールやダッシュボードの素材に硬質プラスチックが多用されている点です。
競合となるBMW X3やメルセデス・ベンツGLCでは、本革や木目調、アルミ素材などが豊富に使われており、質感の高さが一目で伝わります。それに対してNXは、見た目は整っていても「触れると安っぽさを感じる」という声が多く、「500万円以上払うのだから、もっと素材にもこだわってほしい」という意見が目立ちます。
加えて、インフォテインメントシステムの使い勝手にも改善の余地があるようです。タッチパネルの反応が遅かったり、操作が直感的ではなかったりといった意見があり、「運転中にストレスを感じる」というユーザーも。2024年モデルではソフトウェアの最適化が進められているとはいえ、競合他社と比べると“あと一歩”という印象は否めません。
このように、NXの内装はカタログや写真で見ると魅力的でも、実際に触れてみて初めて「思っていたのと違う」と感じる部分が出てくることがあります。購入を検討されている方は、可能な限りディーラーで実車に触れて、素材や操作性を確認することをおすすめします。
ブレーキの違和感:ハイブリッド特有の「カックン問題」
レクサスNXのハイブリッドモデル(NX350hやNX450h+)に多く見られるのが、「ブレーキの効き方に違和感がある」という声です。特に低速域でのブレーキ操作時に、意図せず急に減速してしまう「カックンブレーキ」現象が気になるという意見が目立ちます。
これは、ハイブリッド車特有の「回生ブレーキ」と「油圧ブレーキ」の制御が切り替わるタイミングに起因しており、スムーズなブレーキングが難しくなる場合があります。特に街乗りや渋滞中のストップ&ゴーのようなシーンでは、ブレーキ操作が繊細でないと、減速が急になってしまい、同乗者に不快感を与えることも。
また、高速域でもブレーキペダルの踏み込みに対する反応が一定でなく、「踏み始めが鈍くて途中から急に効く」といったフィーリングのばらつきを感じる方もいます。これにより、他車から乗り換えたばかりのユーザーにとっては、慣れるまで時間がかかる可能性が高いです。
なお、2024年モデルではこの問題を軽減するため、ブレーキ制御のソフトウェアに調整が加えられており、以前よりリニアなブレーキフィールに近づいたとの報告もあります。ただし、車種特有の挙動であることに変わりはなく、試乗で実際の感覚を確かめることが後悔を防ぐポイントになるでしょう。
視界の悪さとCピラー問題:実用性に難あり?
NXは流れるようなフォルムと先進的なデザインが特徴ですが、その一方で「後方の視界が悪い」という評価も根強くあります。特に指摘が多いのが、リアのCピラーが太く設計されていることにより、斜め後方の死角が広くなってしまっている点です。
この影響で、車線変更時や駐車時にミラーだけでは確認しづらく、バックモニターやパーキングアシストへの依存度が高まります。特に夜間や雨天など視界がもともと悪化しやすい状況では、死角がより一層大きなリスクになります。実際、オーナーの中には追加の補助ミラーやサイドカメラを装着して対応している方もいるようです。
さらに、リアウィンドウ自体が小さめに設計されているため、後方全体の視認性も十分とは言えません。こうした構造上の制限は、運転初心者や高齢ドライバーにとって特にネックになりやすく、日常の使い勝手に影響を与える可能性があります。
ただし、2024年モデルではリアガラスの面積がわずかに拡大され、若干ながら後方の視界改善が図られています。それでも「運転しやすさ」という観点でいえば、事前に乗り比べて確認するのが失敗しない選び方につながるでしょう。
e-ラッチの戸惑い:停電時や緊急時の不安
レクサスNXには、従来の物理的なドアハンドルとは異なる**電子制御式ドアハンドル「e-ラッチ」**が採用されています。これはドアの開閉をボタン操作で行うスタイルで、デザイン面や空力性能の向上に貢献しているのですが、「直感的に使いづらい」との意見も少なくありません。
特に、初めてこの仕組みに触れる方にとっては、「どこを押せばいいの?」「閉まるときは自動なの?」といった戸惑いが発生しやすく、乗降時にスムーズに操作できないというケースが見られます。また、手袋を着けた状態や荷物を持っている状態での操作性が悪いという指摘もあるため、日常の使い勝手という意味ではややクセのある仕様と言えるでしょう。
さらに気になるのが緊急時の対応です。停電時やシステムトラブルが発生した際には、ドアが開かなくなるのでは?という不安の声もあります。実際には、車内には緊急用の物理レバーが設けられており、それを引けば手動でドアを開けることが可能です。ただし、このレバーの存在や操作方法を知らないままでは、いざというときに慌ててしまうリスクがあります。
ディーラーでは納車時に説明がありますが、自分だけでなく同乗者にも周知しておくことが、安全性の面でも非常に重要です。便利でスタイリッシュな装備である一方、従来の車とは違った感覚が求められるため、購入前にしっかり確認しておきたいポイントの一つです。
レクサスNXの「進化」は後悔を打ち消せるか?
出典:LEXUS
さまざまな不満点や違和感が指摘されてきたレクサスNXですが、2024年モデルではこれらを踏まえた大幅な改良が施されています。特に「乗り心地」「操作性」「静粛性」「選択肢の広がり」といった面での進化は、多くのユーザーにとってポジティブな変化と受け止められています。
たとえば走行性能面では、リアボディに補強ブレースが追加され、剛性が向上。これにより高速走行時やコーナリング時の安定性が増し、「しっかり感が違う」と評価されています。また、サスペンションのチューニングが改善されたことで、路面の凹凸をうまく吸収するようになり、長距離移動時の疲労も軽減されています。
また、ランフラットタイヤに加えてノーマルタイヤの選択肢も追加され、乗り心地の硬さが気になる方にも柔軟に対応できるようになりました。加えて、新グレード「OVERTRAIL」の登場により、アウトドアユースなどライフスタイルに合わせた選択肢も広がっています。
NXに対して「ちょっと惜しい」と感じていた部分にしっかりメスが入れられた2024年モデルは、従来モデルで指摘されてきた後悔ポイントをかなりカバーできる内容と言えるでしょう。
2024年モデルで改善された主な点一覧
レクサスNXの2024年モデルには、次のような明確な改善点が盛り込まれています。
- ボディ剛性の強化:リアブレース追加でハンドリング安定性アップ
- 足回りの改善:電子制御ダンパーのチューニングによって乗り心地向上
- ランフラット・ノーマルタイヤの選択可能化:好みに合わせた乗り味調整が可能に
- エンジンマウント改良による静粛性向上:高速域でも静かな室内空間を実現
- e-ラッチのソフト調整:操作性の向上とユーザー理解のための周知強化
- 視界改善:リアガラス面積の拡大による後方視認性の向上
- 新グレード「OVERTRAIL」登場:15mmの車高アップとオールテレインタイヤでオフロード性能強化
- カラーリング刷新:「ソニックカッパー」「ヘーゼル」など個性を重視したインテリア・エクステリア色を追加
これらの改良は、単なるアップデートに留まらず、NXを“より完成度の高いSUV”へと押し上げる進化だと言えるでしょう。初期モデルで指摘されていたポイントにしっかり向き合い、改善された点は多く、後悔しない一台に近づいてきていると感じられます。
剛性・足回り強化で乗り心地が向上
2024年モデルのレクサスNXでは、走行性能と快適性の両立を目指し、ボディ剛性と足回りの大幅な改良が行われています。特に注目すべきは、リアボディに新たに補強ブレースを追加した点です。これにより車体全体のねじれ剛性が高まり、高速走行時の安定感や、コーナリング時の応答性が飛躍的に向上しました。
このボディ剛性の向上は、運転時のステアリング操作に対するレスポンスが鋭くなるだけでなく、路面からの突き上げ感を軽減し、結果的に乗り心地の滑らかさにも大きく寄与しています。特に都市部の段差や荒れた路面を走行する際、その違いを実感しやすい仕様になっています。
また、サスペンションに関しても細かなチューニングが施されており、F SPORTグレードでは電子制御ダンパー(AVS)のファインチューニングによって、よりしなやかで落ち着いた走行感が得られるようになっています。走行モードによって減衰力を自動で調整するため、ワインディングロードでは俊敏なハンドリング、長距離ドライブでは安定した快適性を提供してくれます。
これまでNXに対して「乗り心地が硬い」「荒れた道では少し突き上げが強い」といった声があったのも事実ですが、2024年モデルではこれらの不満点がしっかりと改善されています。剛性と足回りのバランスを取りながらも、高級SUVらしい快適性をしっかりと取り戻した点は、注目に値するポイントです。
ランフラットかノーマルか、タイヤが選べる自由
これまでのレクサスNXでは、20インチホイールを選択すると自動的にランフラットタイヤが装着される仕様となっていました。しかしこのタイヤ、パンク時の安全性に優れる一方で、「乗り心地が硬い」「価格が高い」「交換費用がかさむ」といった声も多く上がっていたのです。
そうしたユーザーの声を受け、2024年モデルでは20インチホイールでもノーマルタイヤの選択が可能になりました。これは大きな進化ポイントのひとつです。ノーマルタイヤを選ぶことで、路面の凹凸に対する吸収性が向上し、よりマイルドでしなやかな走行フィールを実現できます。また、ノイズ面でも静粛性が高まり、室内の快適性が向上するというメリットがあります。
一方で、ランフラットタイヤはパンクしても一定距離を走行できる安全性の高さや、剛性感のある走行フィーリングを求める方にとっては非常に頼もしい存在です。耐久性の面でも優れており、長距離を頻繁に走るユーザーにはおすすめできます。
このように、走行スタイルや重視するポイントに応じてタイヤを選べるようになったことで、NXはより多様なニーズに応えられるクルマへと進化しました。好みに合わせて“乗り味”をカスタマイズできるというのは、プレミアムSUVとしての大きな魅力の一つです。
静粛性の向上:遮音ガラスとエンジンマウント改良の恩恵
静かなキャビン空間は、高級SUVを選ぶ理由のひとつと言っても過言ではありません。2024年モデルのレクサスNXでは、静粛性の向上にも注力されています。その中でも特に効果的なのが、エンジンマウントの改良と遮音ガラスの採用です。
まず、エンジンマウントについては、振動やエンジン音の伝わり方を見直すことで、アイドリング時や加速時のノイズを大幅に低減しています。これにより、特に低速走行時や信号待ちの際に室内が驚くほど静かに保たれるようになりました。
さらに、フロントドアには遮音ガラスを標準装備。これにより、都市部での外部騒音や、高速道路での風切り音が効果的にシャットアウトされ、クラスを超えた快適性を実現しています。遮音ガラスはクラウンスポーツには採用されていない装備であり、NXの優位性を示すポイントともいえるでしょう。
これらの改善によって、長距離ドライブ時の疲労感も軽減され、「移動そのものが快適で心地よい時間」へと変わるようになりました。エンジン音やロードノイズに悩まされることなく、同乗者との会話もスムーズに楽しめるというのは、ファミリーユースにも大きなメリットです。
ライフスタイル別で見るレクサスNXの適正
出典:LEXUS
レクサスNXは都会的でスタイリッシュなデザインが目を引く一方で、その走行性能や装備の多様性により、さまざまなライフスタイルに対応できる柔軟性を持っています。通勤や買い物といった日常使いから、家族との週末ドライブ、さらにはアウトドアや旅行まで、幅広いシーンで活躍できる万能型SUVと言えるでしょう。
その中でも特に2024年モデルでは、グレード構成やタイヤ選択肢の拡大、乗り心地・静粛性の向上などにより、用途に応じた最適な一台を選びやすくなっています。例えば静かな走行を重視する方にはノーマルタイヤやAVS搭載モデルがおすすめですし、逆にスポーティなフィーリングを楽しみたい方にはF SPORTグレードが最適です。
そして、アウトドアを楽しむ人に向けては、次に紹介する「OVERTRAIL」グレードが特に注目されています。
アウトドア派には新グレード「OVERTRAIL」がおすすめな理由
アウトドア志向の方にとっては、舗装されていない道や悪路を走る機会も多く、走破性や車高の高さが求められます。そこで注目したいのが、2024年モデルで新たに登場した「OVERTRAIL(オーバートレイル)」グレードです。
このOVERTRAILは、オフロード性能を意識して作られた特別仕様で、従来モデルより15mm高く設計された車高や、専用のオールテレインタイヤを装備しており、砂利道や雪道といったシーンでも安定した走行が可能です。
さらに、エクステリアにはブラックアウトされた加飾や専用グリル、インテリアには耐久性のある専用シート素材やステッチが採用されており、ラフな使用環境でも高い快適性とタフな印象を両立させています。専用の走行モードによって岩場やぬかるみにも対応可能な点も、アウトドアユーザーにとっては大きな魅力です。
見た目のカッコよさだけでなく、実用性と機能性を兼ね備えたOVERTRAILは、キャンプや車中泊などを楽しむライフスタイルの方にとって、まさに理想的な一台といえるでしょう。都市部でも違和感のないデザインなので、オンロード・オフロード問わず活躍できる万能グレードです。
都市部中心ならF SPORTか?それともノーマルグレードか?
都市部での使用がメインとなる方にとって、どのグレードを選ぶべきかは悩ましい問題です。レクサスNXにはいくつかのグレードが用意されていますが、選択肢の中でも特に比較されやすいのが「F SPORT」と「ノーマルグレード(標準仕様)」です。それぞれに明確な個性があり、ライフスタイルや走行環境によって適したモデルは変わってきます。
まず、F SPORTはその名の通りスポーティさを前面に出したグレードです。専用のフロントグリルや内外装の加飾、専用ホイールなどによって、見た目からも「特別感」が漂います。また、走行性能面でも、**電子制御ダンパー(AVS)**が搭載されており、走行状況に応じて減衰力を自動調整してくれるため、ワインディングなどのコーナリング時にはしっかりとしたハンドリング性能を発揮します。スポーツドライビングを意識する方にとっては魅力的な選択肢と言えるでしょう。
ただしその分、乗り心地はやや引き締まっており、街中の段差やマンホールを通過したときには硬さを感じることも。舗装状態があまり良くない道路や、頻繁な信号停止がある市街地では、そのスポーティさがかえってストレスになる場合もあります。
一方、ノーマルグレードはより快適性に重きを置いた設計です。足回りもマイルドにチューニングされており、段差の吸収性や滑らかな走行感が魅力です。日常の移動でストレスを感じにくく、渋滞や低速走行が多い都市部では、こちらの方が適しているという方も多いでしょう。
また、価格面でもF SPORTはやや高めに設定されているため、デザインや走りにそこまでこだわらないのであれば、標準グレードで十分満足できる内容になっています。自分の運転スタイルや使用環境に合わせて、どちらが「日々の暮らしにフィットするか」を基準に選ぶのが後悔しないためのコツです。
それでも迷う人へ:購入前に確認したい5つのチェックリスト
※この画像はAIによって生成されたものです
レクサスNXは魅力的な要素が多い一方で、「思っていたのと違った」と購入後に後悔する声もゼロではありません。そこで、購入前に必ず確認しておきたい5つのポイントをまとめました。これらを押さえておくだけで、後悔のリスクを大幅に減らすことができます。
試乗で確認すべきポイント
試乗は、パンフレットやスペック表では分からない「実際の感覚」を確かめる絶好の機会です。特に確認しておきたいのは以下の3点です。
- ブレーキフィール:ハイブリッドモデルに見られる“カックンブレーキ”が自分にとってストレスになるか。
- 乗り心地:F SPORTとノーマルグレードではかなり感触が異なります。路面の凹凸をどのように感じるかを実際に走って確認しましょう。
- 操作性・視界:ディスプレイやスイッチ類の配置が直感的か、後方視界にストレスがないかをしっかりチェックすることが大切です。
特にレクサスNXは、後方視界がCピラーの影響で狭く感じられる構造のため、「実際の見え方」はカタログではわかりません。後方確認がどれほどしやすいかは、自分の運転スタイルと照らし合わせて試す必要があります。
維持費のリアル(点検・燃費・タイヤ交換費用)
高級SUVとしての満足感を得られる一方で、維持費についても見過ごせません。たとえば、NX250の燃費は実走行で12〜14km/L程度という声が多く、ハイブリッドでも思ったより伸びないという印象を受ける方もいます。
また、レクサスは点検費用や部品代もプレミアム価格となるため、定期点検やオイル交換、ブレーキパッド交換などでも1回あたりのコストが高くなる傾向があります。さらに、20インチホイールを選んだ場合は、ランフラットタイヤの交換費用がノーマルタイヤよりも高額になることも覚えておきたいポイントです。
年間走行距離が多い方や、日常的にクルマを使う環境にある方は、維持費を事前にしっかりシミュレーションしておくことが、購入後の不満を防ぐカギとなります。
実際の視界とドア操作性は?
レクサスNXはデザイン性を優先したフォルムのため、後方や斜め後方の視界が限定的になっています。特にCピラーが太く、リアウィンドウの面積が小さいため、駐車時や車線変更時に不安を感じる方も多いです。
もちろん、バックモニターやパーキングアシストといった先進装備が補ってはくれますが、「視覚で直接確認したい」タイプのドライバーには、試乗での確認が非常に重要です。
また、e-ラッチという電子制御式ドアハンドルの操作性についても事前チェックをおすすめします。従来のドアノブとは違い、ボタン操作でドアを開閉するため、「直感的に使いにくい」「手袋をしたままでは押しにくい」などの声もありました。停電時や緊急時には物理レバーで手動開閉できる構造にはなっていますが、その存在と操作方法を把握しておく必要があります。
視界とドア操作という2つの“操作性”は、乗るたびに直面する要素です。これをあらかじめ確認しておくだけで、納車後のギャップをかなり減らすことができるでしょう。
内装の質感と座り心地:素材に納得できるか?
レクサスといえば、高級感のある内装に定評がありますが、NXに関しては一部ユーザーから「思ったより質感が物足りない」という声が上がっているのも事実です。特にインパネ周辺やセンターコンソールに使用されているプラスチック素材の割合が多い点に、ややチープさを感じる方がいらっしゃいます。
ライバル車であるBMW X3やメルセデス・ベンツGLCでは、本革やウッドパネルなど質感の高い素材が多用されており、内装に高級車らしい“重厚感”を感じさせる設計になっています。それに対してNXは、デザイン性は高いものの「素材にもう少しこだわってほしかった」という意見が出るのも理解できるところです。
とはいえ、2024年モデルでは内装のバリエーションが拡充され、新たに**「ソリスホワイト」や「ヘーゼル」**といったカラーが加わりました。特に「ヘーゼル」は落ち着いたブラウン系で、F SPORTグレードのスポーティな印象に上品さがプラスされています。柔らかい手触りの本革や丁寧なステッチ加工も施されており、上質な空間を演出しています。
シートの座り心地については、クッション性とホールド性のバランスが良く、長時間のドライブでも疲れにくいと好評です。ただし、後部座席のリクライニング角度が浅めな点を気にされる方もいるため、家族での長距離移動が多い方は、ぜひ後席にも座って感触を確かめてみることをおすすめします。
結局のところ、内装の“質感”は個人の感性によって大きく印象が変わる部分です。試乗の際には、ただ運転席に座るだけでなく、助手席や後部座席、そして素材の手触りやパネルの光の反射具合までしっかりチェックして、「自分にとって納得できる空間か」を見極めることが大切です。
新車かCPO(認定中古車)か?在庫の選び方
レクサスNXを検討している方の中には、「新車で買うべきか、それとも認定中古車(CPO)で十分か」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。どちらにも明確なメリットがあり、予算や納期、好みの仕様によって最適な選択肢は異なります。
まず新車のメリットは、最新装備がすべて揃っていることと、外装・内装・オプションを自由に選べるカスタマイズ性にあります。2024年モデルでは、AVS(電子制御ダンパー)や遮音ガラス、改良されたブレーキ制御、新グレード「OVERTRAIL」など、数多くの進化が盛り込まれており、快適性・安全性・走行性能ともに過去モデルより一歩先を行く仕上がりです。
一方で、CPO(認定中古車)にはコストパフォーマンスという大きな魅力があります。レクサスのCPO車両は、**厳格な点検整備(最大101項目)**をクリアした車両のみが対象で、2年間・走行距離無制限の保証がついてくるため、「中古車=不安」というイメージを覆してくれます。
現時点でも、現行型NX(2021年以降のモデル)を中心に、数十台のCPO車が全国に流通しており、すぐに納車可能な車両もあるため、納期を急ぐ方や価格を抑えたい方にとっては魅力的な選択肢です。さらに、新車では納期が数ヶ月かかることもありますが、CPOならほぼ即納で乗り始めることができるのも大きなメリットです。
ポイントは、「どの機能や装備を優先したいか」です。例えば「OVERTRAILに乗りたい」「2024年の剛性強化を体感したい」ということであれば新車一択となりますし、逆に「NX自体の完成度は十分だから、少しでもコストを抑えたい」という方にはCPOが非常にマッチします。
最終的には、ディーラーで実車を見比べたり、価格シミュレーションを行ったりしながら、ご自身のライフスタイルに合った1台を見極めることが重要です。
結論:レクサスNXは「後悔」ではなく「納得」へ進化中
※この画像はAIによって生成されたものです
レクサスNXは、過去にいくつかの不満点や“後悔”につながるポイントがあったのも事実です。ブレーキフィールの違和感、内装の質感、視界の悪さ、そして価格の高さ——。しかし、2024年モデルではそれらの課題に正面から向き合い、改良を重ねたことで「後悔の少ない高級SUV」へと着実に進化しています。
たとえば、リアボディの剛性向上や電子制御ダンパー(AVS)のチューニングにより、これまで指摘されてきた乗り心地の硬さは明らかに改善されています。遮音ガラスやエンジンマウントの改良で、静粛性もクラス上位レベルに到達。さらに、ランフラットとノーマルのタイヤ選択や新グレード「OVERTRAIL」の追加により、使用環境や好みに応じた選択肢も広がりました。
もちろん、すべての人に完璧な一台というわけではありません。しかし、NXはまさに「試乗すれば納得できる」クルマです。もしあなたが「買って後悔しないか」と迷っているなら、ぜひ一度実車に触れてみてください。内装の質感、座り心地、操作性、そして静粛性——数字やレビューだけでは伝わらない“体感できる進化”が、そこにはあるはずです。
レクサスNXは、単なるラグジュアリーSUVではなく、ドライバーや家族のライフスタイルを快適にサポートする「暮らしの一部」として、着実に進化を遂げています。選び方次第で、後悔を「納得」に変えられる一台。それが今のNXです。
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