「インフィニティQ50は買ってはいけない」──そんな言葉を目にして、不安になった方も多いのではないでしょうか。高級感あるデザインと走行性能が魅力のこの車が、なぜ“買うべきではない”と囁かれているのでしょうか?
本記事では、2014年モデルのリコール問題をはじめ、維持費や燃費、安全装備の不足、並行輸入車特有の注意点など、購入前に知っておきたいリスクを徹底解説。その一方で、スカイラインのDNAを受け継いだ魅力や高い満足度を得ているポイントも紹介します。この記事を読めば、インフィニティQ50が“あなたにとって”本当に買うべき車なのかどうか、納得のいく判断ができるはずです。
インフィニティQ50を「買ってはいけない」と言われる5つの理由
出典: INFINITI USA
リコールの過去:2014年モデルの致命的な欠陥
インフィニティQ50の2014年モデルは、革新的とされていたステアリング・バイ・ワイヤシステムに大きな不具合が見つかり、世界中でリコールが発生しました。このステアリングシステムは、従来の機械式ではなく電子制御によって車輪を操作するというものでしたが、一定の条件下で正常に操作できなくなる可能性があるとされ、安全面に重大なリスクを抱えていました。
日本国内だけでも7,500台以上がリコール対象となり、「高級セダン=信頼性が高い」という期待を裏切る結果となりました。この一件はインフィニティブランド全体の評価に影響を及ぼし、今でも2014年モデルには「買ってはいけない」というレッテルがつきまとっています。
中古車を検討されている方は、必ずリコール対応が完了しているかを確認する必要があります。
維持費と燃費の高さがネック
インフィニティQ50は高出力エンジンを搭載しており、走行性能は申し分ないものの、その代償として燃費の悪さが指摘されています。カタログ燃費は22.7km/Lとされていますが、実際のユーザーの声では、市街地走行では11〜15km/L程度という意見が多数です。
また、プレミアムセダンならではの高性能パーツが多く使用されているため、定期的なメンテナンスや修理費も高額になりやすい傾向があります。例えば、ブレーキパッドやエアコンシステムの交換費用が国産一般車の2倍以上かかるケースもあります。
これらのランニングコストを見越して購入計画を立てないと、後々の家計に大きな負担となってしまう可能性があります。
最新の安全・運転支援機能に物足りなさ
Q50はスポーツセダンとしての走行性能に注力されている一方で、最新の安全装備に関してはやや物足りなさがあります。特に2010年代前半に発売されたモデルでは、自動ブレーキ、アダプティブクルーズコントロール、レーンキープアシストなど、現在では標準装備が当たり前となっている機能が搭載されていない、もしくは旧世代の仕様になっていることが多いです。
現行モデルにおいては改善されている点もありますが、中古市場で手に入るQ50の大半はこうした最新安全装備の恩恵を十分に受けられない可能性が高いため、安全性能を重視される方にはやや不向きかもしれません。
並行輸入車の保証・サポート体制の不安
インフィニティQ50の右ハンドル仕様は、日本国内での正規販売が行われていないため、基本的に並行輸入車として購入する形になります。この場合、最大の懸念点となるのが「メーカー保証が適用されない可能性がある」という点です。
万が一の故障や不具合に対して、正規ディーラーでは対応できない場合があり、保証面での不安は拭えません。また、ナビゲーションなどの装備が日本国内仕様ではないことも多く、使い勝手に違和感を感じるケースもあります。信頼できる並行輸入業者を選ぶことが重要ですが、それでも正規ルートと比較するとサポート体制に差があるのが現実です。
部品入手の難しさと長期保有リスク
インフィニティQ50は日本国内ではあまり普及していないモデルであるため、部品の入手が困難になるケースが少なくありません。特に並行輸入車の場合、現地仕様の部品を取り寄せなければならず、その分、修理対応が遅れたり費用が高騰することがあります。
また、時間が経てば経つほど部品の流通量が減少し、長期的な保有を考えている方にとっては大きなリスクとなり得ます。一般的な国産車のように「どこの整備工場でもすぐ直せる」というわけにはいかないため、維持するにはそれなりの覚悟が必要になります。
将来的なリセールバリューも不透明で、長く乗るほど「出口戦略」が難しくなる車種といえるでしょう。
逆にここが魅力!インフィニティQ50の評価されるポイント
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スカイラインのDNAを継ぐ高級スポーツセダン
インフィニティQ50は、日産スカイラインの進化形ともいえるモデルで、そのルーツには長年培われたスポーツセダンとしてのノウハウが詰まっています。
スカイライン譲りのシャシーと走行性能に、インフィニティブランドの高級感を融合させた設計は、まさに「走りも楽しめるプレミアムセダン」といえる存在です。
内外装に高品質な素材がふんだんに使われており、ドライバーズカーとしての満足感は非常に高いです。欧州の高級車と比べても引けを取らない作り込みは、日本車ファンだけでなく、輸入車志向の方にも注目されています。
走行性能・乗り心地・静粛性の三拍子が高評価
Q50は、ハイパワーエンジンを搭載しながらも、街乗りでも快適に運転できる絶妙なバランスが魅力です。アクセルを踏み込めばスムーズに加速し、高速道路でもしっかりとした安定感があります。
さらに、ボディ剛性が高いため、ワインディングでも安心感のある走りが楽しめます。ロードノイズやエンジン音の遮音性も高く、車内での会話や音楽を妨げることなく快適に過ごせる点も高く評価されています。
スポーティな走行性能と上質な乗り心地を両立させた、まさに「大人のセダン」としての魅力を存分に感じられる一台です。
内装の質感と高級感:欧州車と肩を並べるレベル
インフィニティQ50の内装は、上質な本革シートや木目調パネルなどをふんだんに使用し、非常に高級感のある空間に仕上げられています。特にダッシュボードやドアトリムにまでこだわりが感じられ、タッチポイントに高品質な素材を使用することで、触れるたびに満足感を得られます。
インパネやナビ周りのデザインも洗練されており、見た目だけでなく操作性にも優れている点は好印象です。欧州のプレミアムセダンと比較しても決して見劣りしない仕上がりで、「輸入車ではない高級車」を探している方には理想的な選択肢となるかもしれません。
中古価格は300〜500万円と意外に狙い目
新車時には700〜1,000万円と高価格帯だったインフィニティQ50ですが、中古市場では300〜500万円程度で手に入れることが可能です。
リコール問題などで一部モデルの評価が下がったことも影響していますが、それ以外の年式やグレードでは高評価を維持しており、コストパフォーマンスの面では非常に魅力的です。中古車選びの際は、走行距離やメンテナンス履歴をしっかり確認することで、優良車両に巡り合える可能性が高まります。
特に、装備が充実した高グレード車をリーズナブルな価格で購入できるのは、中古Q50ならではのメリットです。
特に注意すべき「2014年モデル」購入時のチェックリスト
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リコール履歴の有無は必ず確認
2014年モデルのインフィニティQ50を購入する際に、まず最初に確認すべきなのが「リコール対応の有無」です。この年のモデルでは、世界的に話題となったステアリング・バイ・ワイヤシステムに深刻な不具合が報告され、国内だけでも7,500台以上がリコール対象となりました。
電子制御によって車輪を操作するこのシステムは、革新的ではあったものの、特定の条件下で正常に動作しないという重大な欠陥がありました。その結果、車両がコントロールを失うリスクがあるとされ、メーカーは全世界で14,000台以上を対象にリコールを実施。
中古車を検討する際には、必ずその個体がリコール修理済みかどうかを確認することが重要です。販売店の口頭説明だけでなく、整備記録簿やリコール対応履歴を必ずチェックし、購入前に安全性を確保しましょう。
ステアリングバイワイヤの挙動に異常がないか
Q50の2014年モデルに搭載されたステアリング・バイ・ワイヤは、ハンドル操作を電気信号で伝えるという、当時としては画期的な仕組みでした。しかし、導入初期ということもあり、実際の運転時に「違和感がある」「応答性にムラがある」といった声も散見されました。
このシステムは走行時のステアリングフィールに直結するため、異常があると安全な走行に支障をきたす可能性があります。特に中古市場に出回っている車両の中には、リコール対応が不完全だったり、ソフトウェアのアップデートが未対応のものもあるかもしれません。
そのため、購入前には必ずステアリングの反応を試し、車体の挙動に不自然さがないかを見極めることが大切です。ハンドルの戻りが鈍い、直進安定性に欠けるなどの症状が見られた場合は、購入を見送るのが賢明です。
試乗でハンドリングや電子制御の違和感をチェック
2014年モデルのインフィニティQ50は、電子制御技術の導入が先行していた反面、実走行における信頼性には不安が残る部分がありました。
そのため、購入前には必ず試乗を行い、走行中のハンドリングやブレーキング、ステアリングの反応に違和感がないかをチェックすることが非常に重要です。特に、低速時と高速時の挙動の違い、段差を越えたときのハンドルのブレ、車線変更時の応答性などを確認しましょう。
また、ディーラーや販売店での試乗に加え、できれば信頼できる第三者(整備士など)にも同乗してもらい、プロの目で診てもらうのもおすすめです。車両本体の価格が安い場合でも、後から不具合が見つかれば修理費用でかえって高くつく可能性もあります。納得できる走行性能が確認できるまで、妥協しない姿勢が求められます。
中古インフィニティQ50を買うなら知っておくべき3つのポイント
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年式・走行距離・グレードによる価格差
インフィニティQ50の中古車市場では、年式やグレード、そして走行距離によって価格に大きな差が見られます。
たとえば、2014年モデルであればリコールの影響もあって300万円前後で購入可能な車両もありますが、最新のグレードや高装備車となると500万円を超えることもあります。走行距離が少なく、状態が良い個体は当然ながら高値がつきますし、ハイブリッドモデルやスポーツパッケージなどの特別仕様車も価格が上昇します。
また、同じ年式でもメンテナンスの履歴や内外装の状態により、評価が大きく分かれます。そのため、価格だけで判断せず、車両のコンディションやグレードの内容、装備の有無などを総合的に比較することが重要です。
コストパフォーマンスを重視するなら、中古市場で状態の良い中間グレードを探すのが得策と言えるでしょう。
保証・整備履歴の有無で将来のリスクが変わる
中古車選びにおいて、保証の有無と整備履歴は非常に大切なポイントです。特にインフィニティQ50のように高性能かつ輸入ルートが複雑な車種では、故障時の対応スピードや修理費用が大きな負担になる可能性があります。
販売店で保証がついているかどうかはもちろん、過去の整備記録簿がきちんと保管されているかも必ず確認しましょう。例えば、定期点検がディーラーで行われていた形跡がある車両は、メンテナンスが行き届いている可能性が高いです。
一方で、整備歴が曖昧だったり、事故歴の記載が不透明な車両は避けた方が無難です。整備記録は、トラブルの予測や再発リスクを把握する手がかりになるため、将来のトラブルを未然に防ぐためにも、妥協せず確認することが重要です。
並行輸入車か否かでアフターサポートに違い
インフィニティQ50は日本国内で正規販売されていないため、中古市場に出回っている車両の多くは並行輸入車です。並行輸入車の場合、最大の懸念点は「メーカー保証が受けられない可能性がある」という点にあります。
さらに、使用されている部品やナビゲーションシステムが日本国内仕様と異なっていることがあり、修理やメンテナンスの際にパーツ調達が難しくなることも考えられます。また、故障時に正規ディーラーでは対応できないケースもあるため、販売店のアフターサポート体制を事前に確認しておくことが不可欠です。
信頼できる輸入業者を通じて購入するか、保証付きで販売されている店舗を選ぶことで、購入後のトラブルを最小限に抑えることができます。見た目や価格だけに惑わされず、実用性とサポート体制のバランスを重視して選ぶようにしましょう。
現行モデルの安全性と技術は本当に信頼できるのか?
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最新予防安全システムの実力とは
インフィニティQ50の現行モデルには、先進的な予防安全装備が数多く搭載されており、技術の進化が安全性能にしっかりと反映されています。
たとえば、「インテリジェント ブレーキアシスト」や「車線逸脱警報(LDW)」「前方衝突予測警報(PFCW)」など、状況を先読みして危険を回避する機能が充実しており、都市部のストップ&ゴーや高速道路でのロングドライブでも安心感を高めてくれます。センサーとカメラを駆使して周囲の状況を常時監視し、必要に応じてドライバーに警告を与えるだけでなく、自動ブレーキなどのアクティブサポートまで行ってくれるのは心強いポイントです。
以前の2014年モデルで懸念された電子制御への不安も、現在では改善されており、Q50の安全技術は一線を画すレベルに到達しています。信号の多い市街地や渋滞が多い地域にお住まいの方でも、安全装備がしっかりとサポートしてくれるので、長時間運転にも適しています。
衝突試験と公的機関からの安全評価
安全性の裏付けとして、インフィニティQ50は複数の公的機関から高評価を得ている実績もあります。たとえば、アメリカの道路安全保険協会(IIHS)では、衝突安全性能が高く評価されており、特に前面衝突や歩行者保護性能についてはトップクラスの評価を受けています。
また、欧州の新車評価プログラム(Euro NCAP)でもQ50の安全装備と構造は好意的に捉えられており、特に「予防安全技術」と「車体構造の堅牢性」のバランスが評価ポイントとなっています。日本国内では評価データが少ないものの、構造設計がグローバル基準に準拠しているため、日本の交通環境においても高い安全性が期待できます。
こうした評価は、単なるカタログスペックだけでなく、実際の事故リスクを減らすという点でも非常に重要です。家族を乗せて走ることの多い方や、通勤・送迎など日常で頻繁に運転される方にとっても、この安全性能は非常に大きな安心材料となるはずです。
インフィニティQ50を買うべき人・買うべきでない人
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向いている人:走行性能重視・プレミアム志向
インフィニティQ50は、高出力エンジンと優れたハンドリング性能を兼ね備えた、まさに「走る喜び」を味わいたい方にぴったりな一台です。高速域での安定感や、ワインディングロードでの軽快なステアリング応答など、ドライビングプレジャーを重視する方には満足度が非常に高いでしょう。
また、内装の上質さや外観のデザインも欧州プレミアムブランドに引けを取らないレベルで、所有すること自体にステータス性を求める方にも向いています。スポーツセダンとしての性能を楽しみつつ、ラグジュアリーな空間で快適に移動したいという方にとって、Q50は非常に魅力的な選択肢になるはずです。特にレクサスやBMWなどと比較検討している方には、一度は体験してみる価値のある一台と言えるでしょう。
向いていない人:低燃費・維持費重視
一方で、燃費の良さやランニングコストを重視される方には、インフィニティQ50はあまりおすすめできません。Q50の燃費は、ハイブリッドモデルでも平均11〜15km/L程度とされており、軽自動車やハイブリッド専用車と比べるとどうしても見劣りします。また、プレミアムセダンとしての高性能を維持するためには、メンテナンス費用も相応にかかるのが現実です。
消耗品やパーツの価格も高めで、並行輸入車であれば部品調達に時間がかかる場合もあります。日常の足として頻繁に乗ることを想定していたり、家計への負担を抑えたい方にとっては、他の国産車や燃費特化型の車種を検討された方が、後悔のない選択につながるでしょう。
買った後の維持費までしっかり考えて、Q50の魅力とコストのバランスが自分に合うかどうかを判断することが大切です。
結論:インフィニティQ50は「買ってはいけない」のか?
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後悔しない選び方まとめ
インフィニティQ50は「買ってはいけない」と一部で言われる理由は確かに存在しますが、それがすべての人に当てはまるわけではありません。特に、2014年モデルに関しては、ステアリング・バイ・ワイヤシステムの不具合による大規模リコールがあったことから、安全性に懸念が残るという点が大きなマイナス要因です。ですが、それ以降のモデルでは問題点が改善されており、現行車種では先進の予防安全技術も搭載されているため、信頼性は大きく向上しています。
後悔しないためには、まず自分のニーズを明確にすることが大切です。走行性能やプレミアム感を重視し、高速道路での安定性やドライビングフィールを求める方にとっては、Q50は非常に魅力的な選択肢になります。一方で、燃費やメンテナンスコストといった経済性を重視される方には、他の車種の方が適しているかもしれません。
中古で検討される場合は、2014年モデルを避けるか、リコール修理が確実に行われているかを必ず確認しましょう。また、整備記録の有無や保証内容も重要なポイントです。信頼できる販売店を選び、車両状態をしっかりチェックすれば、Q50は長く付き合えるパートナーになる可能性があります。
結論として、インフィニティQ50は「誰にとっても買ってはいけない車」ではなく、「選び方次第で後悔しない一台」になり得る車です。リスクを把握し、それに対する備えをした上で購入を検討するのが、後悔しないための最善策です。
迷ったらプロに相談すべきタイミングとは
インフィニティQ50のように、一部にリスクを抱えつつも魅力的な要素が多い車の場合、「買う・買わない」の判断が難しくなることがあります。特に、中古車であれば状態やメンテナンス履歴によって当たり外れが大きく、素人判断では見抜けないリスクも潜んでいます。そうした時こそ、プロの意見を仰ぐことをおすすめします。
たとえば、自動車整備士や第三者の査定士、輸入車に強い中古車ディーラーなど、客観的かつ専門的な視点からアドバイスをもらうことで、冷静かつ合理的な判断が可能になります。また、保証内容やアフターサポート体制の違い、部品供給の実態など、販売店が教えてくれないリアルな情報も得られる可能性があります。
もし「気になるけれど不安が拭えない」「情報が多すぎて決めきれない」と感じたときは、自分一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けながら検討を進めるのが理想的です。車は高額な買い物ですから、少しでも迷いがあるときは「相談する」という選択が、後悔しない一歩につながるはずです。インフィニティQ50があなたにとって本当にふさわしい一台かどうか、慎重に、そして納得のいくかたちで判断していきましょう。
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